MotoGP

ヘイデン弟『ニッキーはレジェンドで、そして、ぼくの兄貴だった』

『ロジャー・リー・ヘイデン:ニッキーはレジェンドで、そして兄だった』

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★ニッキー・ヘイデンの弟ロジャー・リー・ヘイデン選手が、自身のInstagramに上記写真を掲載し、亡き兄への想いを綴った。

★上記写真は2006年ヴァレンシアGPで、ニッキー・ヘイデン選手がモトGPチャンピオンになった際のもの。

《ニッキー、兄貴よ、僕らの物語がこんなこんな風に終わってしまうなんて思ってもいなかったよね。
兄さんが世界チャンピオンだったのには、一つの理由がある。兄さんほど2輪レースに対して貪欲な人間は見たことがないから。
子供時代、一つの部屋で一緒に成長してた頃のことを思い出すよ。兄さんはよく、前のレースで学んだことをノートに書き込んでは研究してたよね。あの頃、僕らは12〜13才だった。
兄さんが世界チャンピオンになった翌日の月曜日のことは一生忘れないよ。『走りに行くぞ』って起こされたっけ。そう言うところが他の人間とは違うんだよね。そう言うところが、兄さんをレジェンドにしてたんだ。

まだ話は終わらないよ。兄さんは僕らみんなを鍛えてくれた。兄さんはこっちにいなかったから、僕らは2輪や自転車で励み、次に一緒にやる時、僕らの間にできたギャップを埋めようと頑張ったんだ。
僕の力を最大限に引き出してくれたね。でも、もっと重要なのは、兄さんがどんな兄貴だったか忘れないことだよ。兄さんは2輪レースのレジェンドで、そして、ぼくの兄貴だった。何があろうと、何が起きようと、兄さんはいつも僕のためにそこにいてくれた。僕に手を貸そうとしてくれた。この2年間は、僕のベストな状態を見てもらえて良かったよ。オートバイのことだけじゃなく、特に人生においてね。

ここに座り込んで、一日中、『なぜなんだ?』って問い続けることもできるけど、でも僕は、33年間、兄さんの弟でいられたことに感謝したい。
心配しないで。甥っ子、姪っ子たちのことは僕に任せてよ。大学に入るまでは彼氏なんて作らせないし、もし甥っ子たちがこの道に進みたがるようなら、チャンピオンになるのに必要なことは僕が教えるよ。

この写真、僕にとっては特別なものなんだ。ちょっと運が傾いて、兄さんのタイトル獲得が遠のいてしまった時、僕はこんな風に両手で兄さんの顔を抱え、『今年はまだ主役だろ』って言ったよね。表彰台の上で兄さんを前にしたら、真っ先に同じようにしてくれちゃって。

あれが最後じゃないと言ってよ。
こんな信じられないほど辛い時でも、僕は信仰心を失わなかったよ。神が兄さんを召し上げたいって思ったなら、何がなんでもそうするでしょう。
また一緒に走れる日まで。愛を込めて。》

(2017年05月23日『Gpone』記事参照)

POSTED COMMENT

  1. テック21 より:

    いつの時も、このような形で彼のような素晴らしい人間と別れを告げなくてはならないのは本当につらいですね。  自分はもちろんニッキーに実際に会ったことはありませんが、プレカンでの話、そしていつもフェアーで、そして全力で戦っている姿は自分の様な素人にも本当に良くわかりました。 ホンダ、ドゥカティと、不満一つ言わず、繰り返しになりますが常に全力で、努力を怠らず。。 ただの一ファンから見て、これほど魅力的な男は、家族にとっては、もっと、もっとそして物凄く大切な存在であったことは想像に難しくありません。 願わくは、モトGPライダーをはじめ、少しでの多くの人がニッキーの家族に寄り添って、そして、彼が如何に素晴らしい男であったことを語ってほしいですね。 本当に残念です。。

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