MotoGP

小椋藍『モトGP昇格ではなく、あのタイトルって奴のことだけを考えていた』

『オグラ:モトGP昇格ではなく、あのタイトルって奴のことだけを考えていた』

★11月1〜3日、マレーシアGPが行われ、モトGPクラスのアイ・オグラ(23才、MT Helmets – MSI)が予選7位、決勝はリタイアした。

★第11ラップで3位走行中、マシントラブルによりリタイアした。なお、前回のタイGP決勝で既にモト2タイトルを獲得している。

★11月1日、金曜セッション終了後、オグラ選手が伊サイト『Mowmag.com』のインタビューで次のように話した。

[ 前編はこちら ]

【ゼッケンは子供時代が『7』で、『Asia Talent Cup』時代が『9』だったから、現在、『79』を使っているそうで…】
「さっきも言ったように、昔、父は二輪レーサーで、地元の選手権に参戦していたんです。
当時、所属していた『KTR』チームは、今、日本ではけっこう有名になっていて…青山兄弟やユウキ・タカハシ等、多くの日本人選手を輩出してきました。
当時、父はヒロシ・アオヤマのチームメイトで…その頃は、これぐらいの(テーブルの高さに手をそえつつ)少年だったんだとか。うちの父は、もう20才だったんですけどね。
父はアオヤマ選手のことが好きで、2009年に250ccタイトルを取るまでずっと間近でキャリアを追い続けてたんです。
アオヤマ選手がゼッケン『7』だったんで、僕にもそれを使わせ…子供時代は、ずっと『7』で参戦してました。
その後、『Asia Talent Cup』に出た時、『9』を与えられたんで…世界選手権に出る時、その2つを一緒にしたんです。」

【ダイジロウ・カトウへの思い入れも強いようで…】
「あんな日本人選手…他にはいませんから。別次元の選手ですよ。
ハラダ選手もタイトルを取ってるし、サカタ選手やハルチカ・アオキ選手などチャンピオンライダーはたくさんいて…カトウ選手は250ccタイトルを1回取っただけだけど、でも、神のような存在なんです。
ゼッケンについては、カトウ選手が『74』を使ってたんで…だから、日本人選手の多くが、『7』を入れたがるんじゃないんですかねぇ。」

【カトウ&アオヤマ選手と同様、貴方もミドルクラスのチャンピオンとなったわけで…】
「まぁ、記録的には同じレベルに並んだって言えるんだろうけど…でも、自分ではそうは思ってないです。
子供の頃、2人のレースをTVで観て育ったんで…2人に並んだなんて思えないですね。でも、アオヤマ選手やハラダ選手、カトウ選手と同じクラスでタイトルを取ったって言うのは、本当に嬉しく思ってます。」

【何年も前から元二輪レーサーのノーマン・ランクが、貴方のチームメカニックを務めているが…】
「どうしてなんだか…互いに互いのことが好きなんですよ。初日から彼には正直になれて…物凄く厳しい人だったんですけどね。でも、僕と組むのに満足してる感じなんですよ。
それで、僕は常に彼を指名して…まぁ、『高く評価はできない』とか『適任ではないだろう』なんて言う人もいるんですけどね。
チーム移籍の時も、『君に付いていくぞ』って言ってくれて。8年一緒に組んで、こうしてタイトルも取って…もう、ただのチーフメカニックって感じではないです。」

【参考にしている選手等はいるの?】
「子供の頃、あまりTVでレースを観なかったんですよ…週末は両親に連れられて、いつも小さなサーキットへ行ってたから。自分の目の前の小さな世界だけを見てました。
多くの選手はヴァレンティーノやロレンソ、ストーナーなんかに憧れてたって言いますよね。でも、僕はレースを観るのが好きなんで…そうした選手のことは本当に凄いと思ってるんですが、でも…
いや、カトウ選手ですね…多分、そうです。(憧れの選手は)ダイジロウ・カトウです。」

【レース以外、憧れの存在は…例えば、憧れの歌手とか?】
「いやぁ〜どうかなぁ…強いて言うなら…例えば、『死ぬ前に何か1曲だけを聴けるとしたら、何が良い?』って訊かれたら…ボブ・マーリーの『Redemption Song』ですかねぇ。」

【モトGP昇格について、何度もホンダからオファーをもらいながらアプリリアを選んだのは…勝てるプロジェクトを探していたから?】
「選手としては、可能な限り、最高の選択をしますよね…そう言うものでしょ。僕もそうしました。
モトGP昇格を決めた時…夏休み中だったんですが、ホンダよりアプリリアのマシンの方が遥かに高い戦闘力だったんです。それで、即決しました。」

【他の選手とは異なり…貴方はモトGP昇格にそれほど執着していなかったようだが…】
「本当に執着してなかったんです…ひたすら、あのタイトルって奴のことだけを考えてました。だからこそ、モト2クラスを続けたんです。
最終的に正しい選択でした…この、タイトルって言うのを勝ち取ったんですから。」

【常に貴方は苦戦しても辛抱強く続け、前に進んで行くが…2025年はどうなりそう?】
「何も期待してません…厳しいってことは分かってるんで。」

[ 後編に続く ]

(参照サイト:『Corse di moto』)
(参照サイト:『Mowmag.com』)
(Photo:Twitter Instagram

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POSTED COMMENT

  1. maxtu より:

    >ホンダよりアプリリアのマシンの方が遥かに高い戦闘力

    むぅ…
    イタリアメディアだからなのか、こうハッキリ言われてしまうとw
    アレイシ曰く、Apriliaは若手ライダーに敬遠されてたのに見事に逆転してしまった
    HONDA関係者の皆様は重く受け止めて、HONDAのオファーは断れない、と言われるよう見返して欲しいねぇ

  2. フルバンク より:

    ゼッケンNo.79のいわれを初めて知った。
    憧れが心の底から故 加藤大治郎 選手と言うのもいいね。
    大ちゃんは天才派で藍ちゃんは努力派で大ちゃんに変わって日本の期待を受け持つ、着実にプレミアで実績残してくれ。

  3. バリー#7 より:

    ボブ・マーリーを選ぶんだねえ。自分的にはリアルタイムだったけど、藍くんは生まれた時にはもういない人なんだけど。
    しかも、レゲエスタイルじゃなく、アコギをフィーチャーした曲を敢えて選ぶ辺り、藍くんっぽくて良いなあと思いました。

  4. NSR50 より:

    ボブ・マーリーなんて藍君の世代でも知ってるんだ。
    なんだか、感慨深いなぁ。
    大二郎君へのリスペクトもうなずけるけど、藍君には彼が成し遂げられなかった夢を実現してほしい。

  5. ダイどん より:

    やっぱり大ちゃんは今でも日本人ライダーの中で頭一つ抜けてる評価をしちゃうよね
    あの原田哲也が自分なんかとは次元が違ったと言うほど才能を認めてた選手
    今年の後半戦のアプリリアを見ると大ちゃんと同じく最高峰での戦いは一筋縄では行かないように思えるけど、まずは表彰台を目指して頑張ってほしい

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