モトGP『ペドロサ:カルと一騎打ち』
「変なレースでした。」とダニ・ペドロサが言葉少なに今回のレースについてまとめ上げた。トップとの差はほぼ2秒。近づくことも、3位以上を望むことも叶わなかった。
「グリッドで並んでた時には、こんなに完全にドライレースになるとは思ってもいなくって…モト2・モト3であんなに事故ってたのも見てたんで、序盤は慎重に走らせてたんです。」と説明するペドロサ選手。
「良いスタートは切ったんですよ…それが次々に抜かれて、その後はドヴィツィオーゾ選手やヘイデン選手に時間を食ってしまいました。彼らを振り切って3位に浮上した時には、ケーシーとホルヘはもう遠くに行ってしまっていて…4秒ぐらい離されてしまってたんですよ。集中し続けて、プッシュし出し、リズムを上げて行きました…でも、それも厳しかったんですよ…クラッチロー選手がプレッシャーをかけてくるんで、それを何とかしなければならなくって。終盤はハードブレーキングを思いっきりかけてくるし、僕と違ってフロントにハードを履いてましたからね。
全体的には表彰台に満足してますって言えるし…こんなに複雑で、天候のせいで厳しいものとなったレースウイークエンドの最後に獲得できたわけですからね。2位と3位じゃ最高とは言えないけど、とにかく好調なシーズンの滑り出しなわけですしね。」
カル・クラッチローの方はと言えば、大満足の連続4位獲得と言うわけで、しかも今回が2回目となる苦手コースで、ペドロサ選手と一騎打ちだったのだ。こんな風にコメントしている。
「本当に厳しいレースだたけど、楽しかったし、こんなに表彰台に接近できて満足してます。特に、ここのコースはあんまり好きじゃないんですよ。自分のライディング・スタイルに最適ってわけじゃないし、今回でやっと2回目なもんですから。M1機は絶好調で、チームスタッフらには感謝です。天候のせいで厳しいウイークエンドだったけど、今日は完璧なマシンを見つくろってもらいました。フロントにハードタイヤを使ったのも、最後にはツケを払ってもらったって感じですね。トップにも近かったわけだし、今後も表彰台目指して戦って行きますよ。ダニを何とか越そうと全力で踏んばったけど、まったく手に負えなかったですね…彼はもの凄かったし、攻めることができて満足してます。今日は一段と速かったし、容易じゃなかったですよ。でも、ファーストラップも出せたんで大満足です。」
しかしチームメイトの方は違った手応えだったようだ。アンドレア・ドヴィツィオーゾはまだまだ新マシンを把握しきれず、連日の雨も妨げになってしまったようだ。
「複雑なレースウイークエンドでしたね…ここのコースも好きじゃないし、まだマシンにも絶大なる信頼感ってのが感じられなくって。パフォーマンスを上げ、実力を発揮するには、もっとドライ・コンディションで乗ってみなければ。今日、良いスタートが切れたし、最初の数ラップは良い感じでしたね…トップグループと競り合って、何が自分の役に立りそうかは分かりました。
特にカルの後ろを走るのが有効ですね…コーナー入口ではまだ彼の方が僕よりかなり速いし、この点を向上させるには自分のスタイルをマシンに合わせて行かなければ…その点がヤマハの長所なんですからね。今回はフロントタイヤの選択も誤りました…最後の瞬間にソフトを選んでしまってね…レース中盤以降はクラッチロー選手やペドロサ選手に置いてかれてしまって。」
(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Gpone 2012年04月29日)
次のポルトガル戦のプレスカンファレンスでも、クラッチロー選手ご招待されるんでしょうね、当然。
やっぱり、ここは、クラッチロー選手に激励クリックPrego