先のアッセン戦で、鎖骨骨折後、速攻で手術、そして奇跡の決勝レース参戦、5位ゴールを遂げたホルヘ・ロレンソ選手…
その偉業は多くの人々に讃えられてはいるのですが、一方で『狂気の沙汰』『将来に向けての悪例』として批判も上がってきているわけです。
今回、ザクセンリンク戦でのプレスカンファレンスでも話題になっていたようでして…
ちょっと、各選手のコメントを抜き出してみますか。
あっ、もちろん擁護しとりますぞ。
★カル・クラッチロー
「ホルヘ(ロレンソ)に参戦許可を出した事で、別の問題が起きるでしょ。グレーゾーンができてしまったわけでね…つまり、(各サーキットの常駐)医師らが同じようなケース、同じような骨折の場合、同じような対応をしないとも限らない。前例ができたにも関わらず、今後、もしかしたら別の選手には許可が出ないかもしれないし。」
(Source:2013年07月11日 Gpone記事より抜粋)
ロッシ選手は自身の経験を交えながら擁護しとります。
★ヴァレンティーノ・ロッシ
「この件については何かと意見があるでしょう。過去に医師から参戦許可をもらえず、“この選手は駄目…でも、ロッシやロレンソならOKなんだ”と言っていた選手が何人かいたが、それは違うと思います。それぞれの医師が各規定を設けてますからね。僕が足の骨折をした時(編集部注:2010年ムジェッロ)、まさに此処ザクセンリンクで復帰したんだけど…走る前に医師のチェックがあって、両足で立ってみて何歩か歩かされ、どれぐらい筋力があるかを検査するのに片足跳びとかやらされました。多分、ホルヘも肩の筋力を見るのに屈伸をやらされたでしょう。ロッシやロレンソじゃないなら駄目…なんてことを医師が言うとは思えませんね。過去にコーリン(エドワーズ)が、“僕がヴァレンティーノ・ロッシじゃないもんだから走らせてくれなかった”と言った事があるけど、本当は全身麻酔をしてから決勝レースまで24時間経っていなかったからなんです。僕のケースだって、医師のチェックの際に言われた通りの事がきちんと出来なかったら参戦許可は下りなかったでしょう…たとえ僕がヴァレンティーノ・ロッシであってもね。
(またケガをしても)以前、足を骨折した時と同様、やはり参戦する方を選ぶでしょうね。確かに危険な事です…たとえマシンの操縦ができると思っても、転倒でもしたら大変な事になるんですから。」
(Source:2013年07月11日 Infomotogp.com記事より抜粋)
そして、ロレンソ選手ご本人からの力強い忠告コメント。
★ホルヘ・ロレンソ
「確かに、僕がアッセン戦に参戦できたのは驚きでした。理学療法士らと懸命にリハビリして、もうかなり良いですよ。もちろん100%とは言えないが、良くなってきてます。ただ、きちんと言っておきたいんですが、僕がやった事は模範にすべきではないです。僕がやったからと言う理由だけで、鎖骨を折った選手が参戦したりすべきではない。各選手、自分の身体がどう反応するか…心理状態がどうかは分かっているでしょ。かつて出来た選手がいるからと言う理由だけで、決断すべきではない。」
(Source:2013年07月11日 Moto.it記事より抜粋)
他サイトのインタビューでも、ロレンソ選手は「完走できたのには驚きました。鎮痛剤を使ってはいたけど、もの凄く痛かった」って言ってましてね…
いや〜どれぐらい痛いのか…もう想像できないっす。
あっ、それから…
ロレンソ選手の執刀医師の説明から、その後の問題提起について、『SRダンディ別館』さんの記事が詳しいので、どうぞ。
痛いものは痛い…クリックPrego