モトGP『ロレンソ:モトGPクラスのライダーは野獣並みのレベル』
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セパン・テストに向け、どんな風にM1機が変わってゆくと期待してますか?
「馬力に関しては良好です。加速も、コーナー出口でのトルクもかなりつきましたから。これからの課題は加速時や直線、コーナーでこの馬力を有効利用してゆくことでね。リアタイヤの横滑りを最小限にして、フロントがあまりウィリーしないようにしなければ。」
セパン・テストに向けて個人的な目標などは?
「本当に少しずつ進んでゆくこと…ですね。モトGP機に乗るのは4ヶ月振りだし、現在はもう少しポテンシャルも重量も上がっているわけだしね。スピードにまた慣れな慣れなければならないだろうし、それから馬力とか、全てにね。焦らない方が良いでしょう。オフシーズン中の転倒って言うのは致命的だから。ゆっくり慣れて、マシンの短所を理解していかなければ。きちんと伝えるためにもね。」
左手薬指のケガはどんな具合でしょうか?
「指はもうほとんど完治した状態です。内側に向けての関節が…後5%ってところかな。第一関節から上が半分なくなってしまったんですが、でも、大丈夫ですよ。」
マシンの操縦に不便はないんですか?
「ないですね。モトクロスで試してみたんですが、完璧ですよ。指全部でクラッチを握りますから。」
1000cc機のことは支持してますか?
「このマシンでもって、もっと面白いレースになってくれれば良いですねぇ。1000ccになったら1機だけの独走が減って、オーバーテイクの競合いが増えるのかどうか。マシンのポテンシャルも上がって、体力的には大変になったんですけどね。」
新ブリヂストンタイヤについてですが、序盤の調子が良く終盤で落ちてゆく…と言うのはロレンソ選手にとって都合が良いのでしょうか?
「僕としては終盤が良い方が良いです…序盤よりもね。タイヤが減った時にね。ただ、それは理論上の話でしょう…。」
タイトルについてですが、初めてで獲得するのと、3年かかって獲得するのと、奪回するのでは…どれが最難関でしょうか?
「いつも言ってることですが、保持し続けるのが一番楽でしょうね。獲得しなければって言うようなプレッシャーがないんだから。」
昨年は、“夢は叶ったんで、再度叶ったら今度は贈り物みたいなもの”と言いながら開始されてましたが、また、渇望感が戻ってきましたか?
「勝ち慣れてきたら少しは解放されるもんですよね。ただ、苦労してトップグループにいる時って言うのは、もう少し良く働くもんだし、もっと優秀な…強いライダーになろうとするもんですよね。そう言う意味で去年はためになりましたけどね。
渇望感はあるし、もっともっとタイトルを取りたいと思ってます。モトGPクラスのを1つ持っているお陰で、気持ちは穏やかですけどね。将来、自分を責めることもないでしょう。でも、もっと欲しいですね。それから、もっと違う結果も味わってみると言うのもね。チャンピオンになった翌年に総合2位になるんじゃ、多くを知るとは言えませんよね。でも、もしも向こう10年間ずっと2位だよって言われたら、OKしちゃったかなぁ。」
今シーズンのライダー市場は大波乱ですね。皆、契約更改の時期を迎えるわけですから。どこにするか、もう発表できますか?
「ヤマハに残留できると良いんですが。変える意味もあまりないようだし。ずっと良くしてもらってきてるし、僕も居心地が良いんで。リン・ジャービス氏が選手を決めてるんですが、ずっと僕側に居てくれてますから。ただ、僕はライダーなんで、できるだけ勝てるマシンに乗りたいわけですから。ヤマハ1000cc機がそうであってくれると良いし、これから何年も一緒に行けたら良いと思ってます。契約がはっきりしていない選手はたくさんいるから、どうなるのか興味津々でしょうね。」
ヴァレンティーノ・ロッシ選手がヤマハに戻るかどうかが重要なのでは?
「ショッキングでしょうねぇ。でも、なんでも有りですからね。ストーブリーグでは何でも起きるだろうし…まぁ、僕はどうでも良いんですけど。でも、ヤマハにとってベンはビッグなライダーなんじゃないかなぁ。誰がチームメイトでも変わりはないです。僕のリザルトにも、精神状態にもなんら影響はないんで。」
チャンピオン候補は誰でしょう?
「モトGPの現在のレベルは凄まじいですからね。質も野獣並みでね。トップグループにこんなに優秀で競争力のあるライダーが揃ってしまうんだから、皆、ツイてないですよね。良く勝ってる僕ら4選手の中の誰かであって、それ以外ではないでしょ。僕ら4人が今後も…4つ、5つ、6つ…10のタイトルを取るかもしれない。でも、こんなに優秀で、才能もあり非常に速い選手ばかりが揃うなんてツイてないですよね。大方の予想としては、チャンピオン候補はストーナー選手だけど、でも、新たな年明けでもあるから何か目新しいことが起きるかも…ですね。」
またすぐゼッケン1番に戻る気持ちで、再び99番を付けるわけですね?
「(笑)ええ、そのつもりです。」
(日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:Diario AS 2012年01月23日)
ロレンソって…ロッシに戻って来てもらいたかったりするんでしょうかねぇ…あっ、いや、なんとなく…
ロレンソ選手、セパン・テストでは無理しないで気をつけてね!クリックPrego