ドビツィオーゾ見解：中上多重クラッシュ＆アレイシ周回ミスについて

『ドビツィオーゾ見解：中上多重クラッシュ＆アレイシ周回ミスについて』

★6月5日（日）、カタルーニャGP モトGPクラス決勝戦の第1ラップ第1コーナーで、タカアキ・ナカガミ（ホンダLCR）がブレーキングで無理をし、フロントが切れ込んだ。その際、同選手のヘルメットがフランチェスコ・バニャイアの後輪に命中、その直後、ホンダ機がアレックス・リンスに接触し、3選手が転倒リタイアとなった。

One of those crashes you never want to see

It all went wrong at Turn 1 in the #MotoGP race 💥#CatalanGP 🏁 pic.twitter.com/kJwlWM0yIE

— MotoGP™🏁 (@MotoGP) June 5, 2022

★その後、ナカガミ選手は顎や顔面を負傷し、2日間入院した。

★多くの選手が同転倒事故を問題視し、特にナカガミ選手になんら処罰がなかったことを批判した。

★アンドレア・ドヴィツィオーゾ（36才、ヤマハWithU　RNF）が、同件について次のように話した。

「（ナカガミが）ブレーキング地点を間違えたとは思えないんですよね。
（ナカガミは）最初にブレーキをかけた際、強いブレーキはかけてなかったんですが、ブレーキングスペースがあまりにも長いことに気づき、その後、かなりの強めのブレーキをかけ、それであの事故が起きてしまったんです。だから、ミスではありますね。」

【ナカガミ選手に処罰は必要だと思う？】
「ああ言うミスは、アッと言う間に犯してしまうもんですからね。バルセロナの場合、ブレーキングのプロセスはずっと真っ直ぐなんですが…ミスってしまうと他の選手に衝突し、他人のレースを台無しにしてしまうわけでね。
だから、この手のミスにはペナルティを科すべきでしょうね。」

★また、同決勝戦でアレイシ・エスパルガロ（アプリリアファクトリー）が、最終ラップの１周前でゴールと勘違いして減速し、2位でゴールできるはずが5位となってしまった。

★同件についてのドヴィツィオーゾ選手の見解。

「世間は珍しいミスだと思っているようだけど、けっこうアッと言う間にやってしまうもんなんですよ。
選手はスタートからゴールまでの間、どこからの情報を頼りにするかを決めるもので…一番良く見る情報は、後続選手とのギャップなんですよ。ただ、毎周回、確認してるわけにはいかないから。
（周回数については）例えば、残り4周だと確認したら、あとはそこから数えながら走って行きます。通常はそれで上手くいきますね。」

【エスパルガロ選手はラスト2周と言う時、ピットボードを見落としてしまい、それで電光掲示タワーを確認したところ『L1』と出ていたので混乱してしまったとか…】
「ありえる話ですよね…疲労困憊していて、そう言う状況下で混乱してしまったのでしょう。
（今回のようなミスをすると）世間は『なんて馬鹿な選手だろう』と思うみたいだけど、でも、実のところ、ちょっとしたことで簡単にやってしまうミスだから。」

【ダッシュボードに残り周回数は表示されないものなの？】
「多分、そう言う表示を出してるのは、スズキ機ぐらいなんじゃないんですか…。
なんでもかんでも表示できるもんじゃないから…スペースが限られてるんで、自分の優先順位で決めていかないと。
通常、過半数の選手はギアが何速に入ってるかを表示させますけどね…シフトダウンさせる際、正確に把握するためにね。
もし、そう言う表示の脇に他の数字が出ていたら、混乱するかもしれないでしょ。表示させるのは可能だろうけど、でも、普通はやらないですね。」

（参照サイト：『Corse di moto』）
（参照サイト：『Corse di moto』）
（Photo：Instagram）

ヤマハがモルビデッリへの対応を何度も間違えたから…って話しは、『2022 イタリアGPまとめ』でどうぞ！