MotoGP

ロレンソ・チーフメカニック『ロッシファンがバージェスの代わりにと…』:ラモン・フォルカーダ

先日、ロッシ選手とバージェスさん(チーフメカニック)の破局説記事を出したら、読者さんから次のようなツイートをいただきましてね。

言われてみれば、ロレンソ選手のチーフメカニックって誰だったけかな〜なんて思っていたら…
イタリアサイト『Moto.it』に早速、独占インタビューが出ておりました!!
早い!早すぎるぞ!!
もしや業界ではバージェスさん解雇は、既に周知の事実だったんでしょうかね?

と言うわけで、ホルヘ・ロレンソ選手のチーフメカニックさんのロングインタビュー。
面白うそうなとこだけ抜粋してみました。

motoit-forcada.jpg


★ホルヘ・ロレンソのチーフメカニック、ラモン・フォルカーダ氏のコメント。

「【チーフメカニックの仕事はどれぐらい変わった?】かなりですね。以前はチームやチーフメカニック、メカニックらはエンジンやシャーシを作っていた…特に2ストローク時代まではね。2002年、アレックス・バロスと一緒だった時に4ストローク・エンジンが入って来て…テストは常に自分らがやってました。それが電制時代になるとガラリと変わってしまった。電制システムが機械設備の中で最重要視されるようになったんです。『マニュアル』って意味では、もう自分らは何もしてません…エンジンは認定印を付けられて、メーカーのはそれだけの担当チームがいますからね。現在の私の仕事はシャーシや電制システムのセッティング等で、かつての様に『手を汚す』ってことはないですね。もちろん、自分らにとては昔の方か良かったですね。一番魅了的だったのはNSR500 2ストローク時代でね。今は難しいのはレース運びですよ…特に状況が複雑な時ね…『フラッグ・トゥー・フラッグ』なんかのね。

【現在もチーフメカニックによって違いが出てくる?】現在のような状況だとね…違いを出すのは『パッケージ』全体ですね。選手とのコミュニケーションが上手く取れてるかどうかが基本で、必要なものは正確に把握しなければならない。選手が手応えを伝えてくるから、思い通りに操縦できるようにセットアップするよう道を見つけなければならないんです。それが私らの仕事ですね。マシンを完璧に用意するんではなく、それぞれの特徴に応じるようなマシンを与えなければならない。ライダーは合わせる必要はなく、自分でできる操縦をするべきなんです。各ライダーが必須とする事柄はそれぞれだから…例えば、ホルヘ(ロレンソ)のM1機をヴァレンティーノ(ロッシ)に渡しても上手くはいかない。乗り方がかなり違うからですよ。

【ロッシファンの多くが、バージェス氏の代わりに貴方が担当したらもっと早くなるだろうと…】分かりませんね…新聞は読まないし、ファンの言ってる事も知らないんで…繰り返しますが、私らの仕事と言うのはホルヘの特徴に合ったM1機を彼に渡す努力をする事なんで。

【ロレンソ選手の特徴とは?】ホルヘはM1機が動くのを嫌うんですよ。端で見ている人間は皆、うちのヤマハ機の方が安定していると言うが、ホルヘにとっては常に動きすぎなんです。コーナー進入も立上がりも、スマートに行くマシンを好む…それなら高速ペースを維持できるし、安定感も出てくるんです。バウンドしたり、ハードブレーキング地点で止まったするのは駄目なんですよ。M1機がスマートに走れば、違いを出す事ができるが…そうじゃなければ苦戦してますね。ホルヘにとっては頻繁に動くマシンなんて想像もできないでしょ。例えばマルケスのマシンみたいなのは、ホルヘにとっては分析不可能でしょ。

【ロッシ選手がこれほど苦戦するとは思った?】ヴァレンティーノのおもな問題点は年齢でしょ…当然のことながら。34才ではもう勝てないって事じゃなく、ある種の変化について行くのに苦労するって事です。彼もホルヘ同様、自分のライディングをあまり改良できない方だし…さっきも言った通り、ホルへのマシンで速くは走れないわけですよ。ホルヘがヴァレンティーノのマシンで速く走れないようにね。そして現在のヤマハ機はホルへの指示に従って改良されたもので、ヴァレンティーノにしてみたら2010年に辞めた時とは大違いでしょ。適切なセットアップを見出すのに苦労しても不思議はありませんよ。」
(Source:2013年11月07日 Moto.it記事より抜粋)

え〜と、このフォルカーダさんはバルセロナ出身の56才で、ロードレース世界選手権で働き始めたのが1989年。2008年にロレンソ選手がヤマハ入りした時に一緒について来たんだそうです。
けっこう多くの人達が「ロレンソ選手のリザルトの秘訣は彼にある」なんて言ってるんだそうですぞ。




職人魂クリックPrego

人気ブログランキングへ

POSTED COMMENT

  1. たぁさん より:

    なるほどー。ヤマハではなく、ロレンソが安定したバイクを好むのですね。

    マルケスやペドロサのバイクが暴れてても、ロレンソのバイクはしっとり路面に食いついているのがTVでもしっかりわかりますよね。

    ロレンソもある程度はスライド走行もできるでしょうけど、それをするとホンダ機に勝てないからあえてそれをしないんですね…

    勉強になりました!ありがとう、chiricoさん!( ´ ▽ ` )ノ

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

 

ITATWAGP | イタたわGP