『ロッシ:引退を考え始めたのは…』
★9月初めにヴァレンティーノ・ロッシ(45才、二輪レース最高峰7回タイトル獲得)が、愛弟子アンドレア・ミーニョ(28才)のポッドキャスト『MIG babol』で約1時間のインタビューを受けた。
★9月11日に公開されたインタビュー後半は以下のとおり。なお、前半はこちらからどうぞ。
[ 第6章はこちら ]
【引退を考え始めたのは…?】
「絶頂期で辞める気はなかったんだよね…もう、これ以上は無理だって時まで頑張りたかったから。もう思い残すことはないって瞬間までね。
そう思ってた中での、2020年オーストリア戦は重要なレースだったよ…とにかく、キャリア終盤は常に馬鹿なことはしないようにしてたんだから。まぁ、モトGPに出てるんだから、慎重すぎる走りなんかは無理なんだけどね。とは言え、わりと最初から馬鹿なことはしないようにしてたんだけど…転倒するのも、ケガするのも好きじゃなかったから(笑)。
2020年のオーストリア戦は落ち着いてたんだよ…ヴィニャーレス相手に、なかなか良いレースをしてたからね。
ヴィニャーレスを逃さないよう集中して…でも、よく覚えてるよ…コーナー進入の最中、黒い影がすっ飛んでいくのが目に入ったんだ。見慣れない感じの影だったけど、『ヘリコプターかなぁ…』って思ってね。そうしたら、次の瞬間、ザルコのマシンが爆発しながらヴィニャーレスの頭上を飛んで行って…ヴィニャーレスは、とっさにハンドルから両手を放してたんだよね。
『くそったれ!』って思ったよ…けっこう動揺して、(レッドフラッグで)ピットボックスに戻る時は頭を抱えてた。
ただ、本当に危険だったのはフランコ(モルビデッリ)のマシンの方で…でも、そっちは見えてなかったんだ。
あれは最悪な出来事だったね…ピットボックスの中でへたりこんでしまい、『くそったれ!』って言って…ヴィニャーレスは無事で済んだけどね。ザルコのマシンが頭の上を横切ってたのに。
(ピットボックスの中で)ウッチョやアレックス、ブレントに取り囲まれて、ある時点で訊かれたんだ…『フランコのマシンって、大丈夫だったの?』って。だから、『見てないよ…どのマシンの話だよ?』って答えて…
すぐに映像を確認したら、フランコのマシンが低い位置から上の方へと吹っ飛んで、こっちの頭の上すれすれだっただろ。もしかしたら大惨事になってたかもしれないぐらいにね。
とは言え、すぐにレースが再開するから、ウッチョがあまり映像を見せないようにして…ヘルメットを被らせられて、『ほら、もう行けよ。レース再開だぞ』って。」
【それで、レース再開後は…?】
「悪い出来ではなかったよ…5位ぐらいだったかな。
あの時は思ったねぇ〜『ヴィニャーレス共々、本当にツイてたなぁ』って。ただ、その一方で、けっこうは厄もついてたわけでね。
それで結局、『モトGPに出てる限り、どれだけ気をつけてても、タイミングが悪ければ大変なことになってしまう…』って思ったんだよ。
その後の2021年は、もはやたいした戦闘力も出せず…それで結局、引退したってわけ。」
【じゃあ、最後に…夜、寝る時の習慣とかある?】
「イヤホン付けて寝るんだよね。完全に真っ暗で、何も聞こえない状態って嫌なんだ。だから、イヤホンで何か聞いてると、寝付きが良いんだよね。
子供の頃、うちの母親がそうやって寝かしつけてくれてたってのもある…それに慣れてしまってるんだよ。
ジュリエッタ(長女、2才)にも影響が出てるみたいで…でも、新聞で読んだんだけど、そうやって寝るのって僕だけじゃないみたいだよ(笑)。」
[ 完 ]
(参照サイト:『Mowmag.com』)
レッドブルリンクの一件は世界中のバイクファンが肝を冷やした瞬間でしたね。
さすが、持っているライダーってこういう強運もあるんだ。って感じた瞬間だった。
7位はレース1ですかね
赤旗後のレース2は5位
あんなゾッとするクラッシュもなかなかないよね
ザルコミサイルのような貰い事故とかは別として、GP見てると手足無くなったとか亡くなったとか見る。速いとか天才と言われても命まで取られたら終わり。いくらレースでも生きてるからこそですよ。
自分や他人の体まで犠牲にして、勝ち取る勝利なんて全然面白くないね。
なんでみんなアクシデントによる命の喪失を厭うんだろう?
レースにでてる以上、それは当然の出来事なのでは?
自分はサーキットのポーツ走行でもそれは覚悟してたし、僚友たちの昇天もある程度しかたのないことと受け止めてきたけど・・・
この事故は衝撃的。
奇跡的にライダーを直撃しなかった。1秒なにかタイミングが違ったら、と思うと今でも怖い。
ザルコがターン2で6速に入り、フランクを追い越そうと並んだが!フランクはサイドスリップでザルコに引き寄せられ何もできなかった。
誰も大きな怪我をしなかったのは、本当に奇跡。
ザルコのマネージャーの話では、この事故でザルコは抑える走りに変わった、とか。
長い文字起こしありがとうございました。
こんなに詳しく、知ることが出来て感無量です。
長文の文字起こし、管理人さんに感謝です。ありがとうございました。
ロッシ視点からの各好レースの内容。次は相手視点での語りが何処かで得られることを期待します。
特にマルケス視点でのコメントがとても聴きたい!
マルケスも引退後に語ってくれますかね?
>なんでみんなアクシデントによる命の喪失を厭うんだろう?
それが頭から離れなくなった瞬間が引退のタイミングってことなんでしょう
原田哲也さんが小椋選手のアプリリア移籍に対し、「勝つという目的以外の事柄は必要ありません。そんなことを考えるぐらいなら、レースなんか辞めた方がいい。そんな気構えで通用する世界ではない」と言っていた
正にレースで勝つこと以外の雑念が加齢や度重なるアクシデント、結婚や子供の誕生などで思い浮かぶことが増えたら辞め時ということ
F1でデイモン・ヒルはラストレースで自ら進んでリタイアする選択をした
マシントラブルなどではなく、もうどう頑張ってもポイントを獲得する可能性は無いし、それならば無事にレースを終えたいという気持ちが強くなり自らマシンを降りた
彼は「赤信号が見えたら即座に引退をすべき」と語った
ロッシにもその時が訪れて引退を決めたんだと思う
2020年が最後のポディウム、2021年は殆ど10位以下で中継に映る機会も激減
YAMAHAもファビオの台頭で世代交代がスムーズにできたのも大きかった
GPファンとしてはペトロナスの1年は忘れてしまいたいけど、本人はこれ以上ムリってほど限界までやりたかったのだから本望なのか
そう聞けば納得やね
ロッシ引退後、現役振り返りを此処まで語り尽くしたのは初めてじゃないかな。
来期イタリーのドゥカワークスへ加入する未だにいけ好かない野郎への牽制球を込めつつって
感じも入ってた感、ペコへの援護射撃も含めた。そんなロッシでもファクトリーからラザリなんかの
サテライト落ちのヤマハの対応にはガッカリだった。その辺は釈然としない事があっても勝てない理由を
M1にぶつけたりヤマハへ愚痴ったりしなかったロッシの姿勢は立派だった印象。メカニックのアレックスと
ブレントの事もロッシは忘れてないのもうれしい。もてぎへ行くと(宿泊先)アレックスはM1の質問すると
大体答えくれて、気さくなヒトで好きだったな。もういっぺんロッシにはM1の現状テストライドしてもらえ
ると良いんだけどな。
いけ好かない野郎への牽制球はペッコやドカは正直、今さら巻き込むなよといった感じで迷惑に感じてそうかな。w
自身には出来なかった長期未勝利からの2連勝で新たな伝説が作られそうで焦ったのかなと思ったり。でも面白い内容でした。管理人様、ご苦労さまでした!
一応ドカで2年未勝利の後、ヤマハに戻ってから勝ってますよね。今のマルケスよりおっさんの時に。
まー2人とも長期未勝利は自業自得と言うか何というか。。
何にしても面白かったです。
管理人様! ありがとうございます!
正直ドゥカティサイドからするとロッシの印象悪いですからね
在籍時の2年間は事あるごとに失敗だったと言われ
タイトルを重ねられなかった原因として2015年のマルケスのように何度も言われる
当時のマシンの出来は今とは比較にならないですけど
ストーナーならチャンピオンに成れたわけで
弟子が二連覇に不倶戴天の敵が二連勝とかなってて
メーカーもがっつりマルケスに賭けて受け入れてるのに
イタリア人ライダー代表が今後スペイン人ライダー個人だけでなくイタリアメーカーにまで牽制球投げてくるのは迷惑でしかない
さすが生きる伝説、楽しく拝読させていただきました。翻訳お疲れ様でした。
ぼくも寝るとき静かだと寝れませんが逆に暗いと寝れません
明かりがないと寝れなかったり、静かすぎると眠れないのは習慣的なものですが、熟睡という観点からは無音、無照明での睡眠が必要条件です。
逆に言うと、薄明かりや雑音の中では熟睡はできず、脳が休んでいないということですが、寝起きにスッキリと目覚められるのならば、それはそれで快眠なのかもね。