MotoGP

ブラドル、フォワードについて愚痴る、エスパルガロ兄にも相談

『ブラドル:フォワードは空約束が多かった』

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★ステファン・ブラドル(26才)は3年間所属してきた『ホンダHRC』を離れ、2015年は『フォワード・レーシング』チームよりヤマハ・オープン機で参戦した。
しかし、夏にはアプリリア・ファクトリーチームへと移籍し、最終的に17ポイント獲得し、総合18位となった。
なお、2014年には117ポイント獲得し、総合9位だった。

★ブラドル選手が独サイト『SpeedWeek』に次のように語った。

「当然のことながら、今シーズン開幕前にはかなりの期待がありましたよ。でも、その後、色々と違う方向に進んでしまって…もの凄いストレスでした。色々と上手く行った時もあったんですよ。でも、だいたいは個人的なレベルですけどね。フォワードチーム内ではサポートはなかったし、シーズン前半は僕としてはモチベーションを維持するのが難しかったですね。早い段階で、ここのチーム体制は僕向きじゃないってことが分かって…僕が期待してたようなサポートは与えてもらえないなぁ…と。
フォワードは居心地が良くなかったですね…その前にいた『ホンダLCR』チームと比べると、あらゆることが本当に対照的で。インディアナポリスGP前にアプリリアのオフィシャルチームに移籍したら、また以前のような感じに戻りました。ただ、レース結果のの方は期待通りってわけにはいかなかったけど、でも、おかげで作業をしていて楽しいって感覚が戻ってきたんで。レースに出るのが楽しいって、また思えるようになったんですよ。
今は良い感じですよ…落ち着いてオフシーズンを過ごせるでしょう…去年の冬とは大違いです…全てが不透明だったから。オープンカテゴリーにしても、フォワードのヤマハ機にしても、予測がつきませんでしたからね。」

【しかし、バルセロナ戦では好成績(※8位)も出していたようだが…】
「そうですね。わりあい、先入観なく作業できてたからでしょう。自分の作業に満足してたし…『ホンダLCR』チームに3年いたんですが、もう変え時でしたからね。
もし全てがきちんと機能していたなら、ヤマハ・パッケージのポテンシャルは本当に大したものでしたよ。2ヶ所ほど改善するようリクエストしたんです…あと、電制システムの方もね。でも結局、何もしてはくれなかったって点を見過ごすことができなくて。(フォワードの)ボス達は空約束が多かったですね。それで僕も分かったんですよ…『このチームはプロフェショナルじゃない。端から見てた時の印象とは違うんだ…『ホンダLCR』で慣れ親しんできたような感じではないんだ』って。
第1回セパンテストで8位タイムを出した後は、なにかと順調に進んでたし、その頃はまだ僕も満足してたんです。でも、それ以降は後退してしまいましたね。その後、新しいマテリアルが供給されることもなかったし…ムジェッロで1回だけ、ちょっとありましたけど。僕の記憶では、それだけですね。開発された新パーツに関しては見たこともないです。
マレッリ製の電制システムはどんどん厄介になっていって…もう週末ごとにって感じでした。確か、ル・マンGPの時かな…初日を完全に棒に振ってしまったのは。それからヘレス戦ではFP2の時、電制システムのミスのせいで危険な転倒をしてしまって。一人でつぶやいてましたよ…『この、ありのままの状態を受け止めるしかないんだ』って。もちろん、関係者には相談しましたよ…苦情は伝えてました。でも、改善点に関し新たなことを言うと、ボス達はなんだかんだ理由をつけて近寄って来なくなるんです。空約束ばかりで、僕は不満だらけでしたよ。」

チーム代表逮捕の前にも問題はあったようで…】
「僕が出した変更リクエストのなかに、セカンドマシンの使用についてもあったんですよ…いつもボックス内に、すぐに乗れないような状態で置かれてたんで。実際のところ、そう言うのはライダーがチームに言うようなことじゃないんですが、でもモトGPクラスなら、2台のマシンがすぐに乗れるようになっていてくれないと。テストだって2台でやっていけば、進みも早いんだし。でも、その後、セカンドマシン用のブレーキディスクが一揃いしかないんだってことに気づいて…つまり、あのチームではセカンドマシンに乗ろうと思ったら、その都度、ブレーキを付け替えなければならなかったんです。その後、機材が充分にないんだってことに気づいてしまって。
それで、僕の前任だったライダー…アレイシ・エスパルガロとちょっと話してみたら…彼が所属していた2014年と全然変わってないって。この頃になると、(チームに)予算もないことが分かってきて…つまり、そう言うことなんですよ…ブレーキとかを節約してたってわけで。時間と共にそう言うことに気づいていったんです。当然のことながら、ライダーは1回目、2回目のテストではこんな事には気づけないわけで。チームメンバーと知り合っていくなかで、そう言うことが分かっていき、立ち向かっていくことになるわけでね。」

(2015年12月27日『Motoblog.it』記事参照)


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POSTED COMMENT

  1. TKM より:

    ひゃー、そうだったんだ。
    エクスタースズキに移ったアレイシは、コメントを見る限りチームの姿勢に不満は無いようだし
    随分環境も良くなったんだろうな~

  2. motobeatle より:

    やっぱりファクトリーとサテライトの差でしょうね。
    ブラドルの才能を無駄にしちゃいけないと思う。
    個人的にはクラッチーローやドヴィより買ってますよ。

  3. 111 より:

    フォワード・レーシングって士気が低いんだ。
    資金難でも頑張って少しでも上位に入ったら、スポンサーも獲得しやすくなってという、正の循環が起きたらいいんだけど。逆にチームの士気が落ちて、成績も下がって、良いライダーも逃げてという、負の循環に落ちたら先が見えるか。

    代表者がマネーロンダリングで捕まってるくらいだから、まともな運営はできないか。でもマネーロンダリングって、スポンサー企業の闇のお金を受けとって、一部を返金(贈与)して捕まったんだ。スポンサーが闇の企業。資金難のチームは狙われやすい。他にも闇社会とのつながりが、レース界に色々あるのかもしれませんね。1つ見つかれば、100?あると考えるもんね。

  4. いたたわ万歳(浅) より:

    フォワードレーシングってかつてのハヤテレーシングなんですね(浅)チームクルーも変わってないのかな?

    大事なのは興行と健全の両立って事ですよね。
    だからといってチームが減るのは困っちゃいますね。どこかからか健全な資金を捻出しないと…。

    エスペレータさんもルーカくんも頑張って欲しいです(無責任な希望)

  5. りゅ より:

     積もり積もったものを一気に吐き出せたって感じかな。
    資金繰りとか経営に関しては楽なチームなんてないと思うし、ライダーを走ることに集中させることも時として難しい事もわからなくもないけどね。
    でもこうやって記事になってみると、読んでるこっちもツライ・・・居心地の悪いパドックはシンプルにしんどそう。
     我が家では旦那がブラドルくんをすごく買っているので、代表逮捕の一件の時は「オーマイガッ」状態だったなぁ。
    一見地味なカンジだけど、コメントなんかは気が利いていてユーモラス。
    印象よりもタフだと思うし、今季は心機一転がんばってほしいものです。旦那の大喜びも見たいし^^

  6. はな より:

    当人は大変でしょうがこういう話は面白いですね。

    昔はこういうチームわりとあった気がしますけどね。
    ブレーキどころかマシンが一台しかないとか、転倒一回いくらかかるとか言われてるとかw

    個人的にはブラドルの評価ってあんまり高くなくて、
    今年はやっぱりこんなもんだな、みたいな気持ちでしたがこの環境では評価できませんね。

    来年はアプリリアともどもびっくりさせてほしいです。

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