『ピッロ:マルケスは三味線を弾いてない』
★マルク・マルケス(ドゥカティグレジーニ)はドゥカティ機への乗り換えに苦戦しつつも、2月初めのセパンテスト最終日で6位、2月中旬のカタールテスト最終日で4位だった。
★ミケーレ・ピッロ(2013年よりドゥカティのテストライダーを務めている、37才)が、『CorsedimotoTV』のインタビューで次のように話した。
【ドゥカティ機2024年版については?】
「細かな箇所に手が入ってます…そもそものベースが素晴らしいんで、大改革をする必要がないんでね。
エアロダイナミクスと電制システムにちょっと手を入れ、あと、エンジンも改良しました。でも、ほんの細かな点なんですよ。
今シーズンは長く、厳しいものになりそうだから、選手らの信頼感を一歩づつ構築していけるかどうかが鍵になるでしょう。
重要なのは安定性だってことは、既に分かってますからね。」
【マルク・マルケスがホンダ機からドゥカティ機に乗り換えたが…】
「テストでは三味線を弾いてませんでしたよ。かなりのハイレベルで、『1秒遅れになるかも…』なんて思ってた人達は大間違いでしたね。
ホンダ時代との違いは…リスクを負わずに上位争いができるようになるかもしれないってことでしょうね。
トップライダー陣と表彰台争いをしていけるでしょう。」
【新コンセッション(優遇措置)により、今年、貴方はワイルドカード参戦ができないが…】
「残念です。去年の11月に決まったことですが…思ってもいなかったです。
ドゥカティやドゥカティのシステムに対いするアンチ行為でしょ…つまり、ドゥカティが何年もかけてまとめ上げてきたことへのアンチ行為ってことですよ。
しかも、僕らテストチームの作業が大きな武器になってたってことも突き止めたわけでね。
ただ、もう受け入れたことなんで。もちろん、残念ですけどね…(ワイルドカード参戦は)他と比較してレベルを維持していくには絶好の機会なんだから。
僕はテストライダーに過ぎないけど、他の選手を間近で見てフィードバックを得るのは大切なんです。
しかも、日頃、舞台裏で作業をしている集団にとって、ワイルドカード参戦って言うのはご褒美みたいなもんだから。
とりあえず、シーズン前半の半年間は完全に出られないけど…その後、どうなっていくのか。」
(参照サイト:『Corse di moto』)
(Photo:Instagram)
「三味線を弾いてない」って何?
ごまかしてないって事?
本来は「人の話に適当に調子を合わせてごまかすこと」という慣用句。転じて「実力を隠して技能が劣っているふりをする」という意味で使われます。(主に相手を油断させたり、後々に自分が有利になるように状況をコントロールするため)
おそらく現代ではこちらの意味でしか使われないと思います。
例)「マルケスがあんなに遅いなんて不自然だ。あいつ絶対、三味線を弾いてるぜ」
そんなわけで、管理人さんの訳し方もちょっと違うのではないかと…。「マルケスはすごく遅かったけど、三味線を弾いてるわけじゃなくて本気で走ってたよ」っていうシチュエーションなら意味は通りますが…。
角川映画「汚れた英雄」にもあったじゃないですか。奥田瑛二氏演じるメカニックが決勝でのライバルの速さを見て「きのうの予選は三味線だっ、、、」って慌てるシーンが(笑)。