『バウティスタ：高みを目指すにはファクトリーチーム参戦が重要』
★2014年シーズンのアルヴァロ・バウティスタは不調を極め、序盤は表彰台を争いをしていたものの、その後はオープン機を駆るチームメイトのスコット・レディングと競り合うレースを展開していた。なお、2014年のバウティスタ選手の総合順位は11位。
★2015年よりチーム・グレジーニのまま新たにアプリリア機でモトGP参戦するバウティスタ選手が、次のように語った。
【2014年ヴァレンシア最終戦はホームレースであり、アプリリア移籍が公表された後だったが…来季を好調に迎えるべく、冷静にレースに挑んでいた？】
「うちにとっては本当に厄介なシーズンでした…1年を通してトラブルだらけでしたからね。出だしからして厳しかった…シーズン序盤では、好リザルトを取れそうな時に転倒してしまっていたし…まぁ、ル・マン戦では表彰台に上がれたんですけどね（※3位）。その辺から、何かしら問題が出てくるようになってしまい…特にシーズン後半は散々でした。」
【おもな問題点は何だったと？】
「リアタイヤを上手く機能させられなかったと言う点です。全レース、全サーキットで努力してきたんですけどね。出来る事はやったんですが、結局、望んだものを手に入れる事は叶わなかった。実を言えば、けっこうがっかりした1年だったんですよ。」
【カタール開幕戦では優勝争いに加わり、ル・マン戦では表彰台に上がり…それが、その後は毎回、予選1から始めなければならない事になるとは…一体、なぜ？】
「タイヤが変ったでしょ…以前より固くされてしまってね…2013年のフィリップアイランド戦のせいですよ。皆、意表を突かれましたよ…プレシーズンの間はずっと作業してなければならなかったんです。カタールテストはけっこう上手く行ったんですよ…ファクトリーよりも、タイヤを上手く理解できたもんですから。お陰で、戦闘力を高める事ができたんです。でも、ホンダにはトップライダーがいるでしょ、マルク（マルケス）とダニ（ペドロサ）と言う…2人がショーワとブレンボを使ってね。そのせいで、うちはちょっと打撃でしたね。
シーズン後半は散々でしたよ…ホンダHRCから与えられたシャーシと言うのが、マルクとダニがシーズン開幕で使ってたやつだったんです。アッセン戦でのフリープラクティスで試してみた後、どちらか1つを選ぶように言われ…他に試せる余地はないんですよ。その時は、こう思ったんです…新しいんだから調子良いんじゃないかって。ところが、あのアッセン戦って言うのは天候が不順でね。雨が降ったり、やんだり…それで、試せる絶好のチャンスがなかったんです。ザクセンブルク戦も同様…しっかり試して、理解する事ができなかったんですよ。」
【そしてアメリカ戦では本格的な問題が…】
「インディアナポリス戦は、コンディションは普通でしたね…うちはリズムは掴めない、いつも通りの問題はありって状態で…リアタイヤが機能しなかったんですよ。どこのサーキットだろうが、どんなセッティングにしようが、まったく変らない…相変わらず、苦戦してました。他の選手は伸びていくのに、うちはずっとそのまま…若干悪くなったぐらいでしたね。」
【ホンダほどのメーカーがついてるのに、サスペンションに満足できず、ストレスだった？ブラドル選手の方は？】
「最初の年にショーワを1年使ってみて…僕はグレジーニ（※ファウスト、チームマネージャー）に『他のに替えて欲しい』って言ったんです。良いとか悪いとかの問題じゃなく、他の選手と（同じものを使えば）比較して参考にできますからね。もし他の選手と同じ問題を僕も抱えていたら、彼らの解決策を参考にしながら、うちも解決していけるじゃないですか。だけど、（たった1人でショーワを使っていると）問題が出た時に、他の誰も参考にできないんです。僕は替えたかったんですが…チームやホンダから圧力をかけられてしまって。彼らは、あれを組入れていきたかったわけですからね。それが2013年の話で…この年のリザルトは良かったんですよ（※総合6位）。ホンダは僕のピットボックスにけっこう来てくれてたし、新しいフロントフォークを作って…これは助けになりましたね…最終的にはトップ陣と競り合えるようになりましたから。
今年はそう言う事もなく、実に厳しかった…レギュレーションの変更や、マシンの変更など諸々を考慮するとね。」
［ 後半に続く ］
（2014年12月30日VAVEL記事参照）
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