MotoGP

ドゥカティ『ホンダ天下の頃は誰も文句を言わなかったのに…』パオロ・チャバッティ

『チャバッティ:ホンダ天下の頃は誰も文句を言わなかったのに…』

★ドゥカティは2007年にケーシー・ストーナーがモトGPタイトルを取って以降、苦戦し続け、2013年末にエンジニアのジジ・ダッリーニャ氏が加入して徐々に伸びていった。
2017〜2019年、アンドレア・ドヴィツィオーゾが3年連続で総合2位を獲得し、遂に2022年にフランチェスコ・バニャイアが悲願のタイトル奪還を成し遂げた。
2023年は総合首〜3位までドゥカティが独占している(※バニャイア、マルティン、ベッツェッキ)。

★一方、かつて、タイトル争いの主役だったホンダ&ヤマハは苦戦し続けている。
ヤマハは2021年にファビオ・クアルタラローがモトGPタイトルを取ったが、マシン開発そのものは滞ったままである。
ホンダが2013〜2019年まで、マルク・マルケスがほぼタイトルを連覇していたが(2015年を除く)、2020年に同選手がケガにより長期欠場となり、それ以降はマシン開発で苦戦している。
なお、両メーカーともドルナ(モトGP運営会社)とのモトGP参戦契約は、2026年末に終了する。

★現在、ドルナは両日本メーカー救済に向け、レギュレーションを変更して優遇措置(コンセッション)を適用させようとしている。
なお、ドゥカティ側は同案に対し、話し合いに応じる姿勢を見せている。

★7月1日、ドゥカティのパオロ・チャバッティ氏(スポーツディレクター)が、マヌエル・ペシーノ氏(スペイン人記者)のインタビューで次のように話した。

【ドルナがホンダ&ヤマハに、優遇措置を適用させようとしているが…】
「テクニカルな案件については、MSMA(メーカー協会)内で討議されるべきであってね。何年も前から現行システムのままなのだから、必要があるならば話し合っていきますよ。
まぁ、確かに奇妙な状況ではありますけどね…あの二大メーカーがここまで苦戦することなど、かつてなかったのだから。早急に戦闘力を取り戻せると良いんですが…それぞれ、超速ライダーを抱えているのですからね。」

【苦戦している日本メーカーとドゥカティでは、どこが違うの?】
「ドゥカティは選手全員の指示を聞き入れてマシン開発を進め、1人だけに合わせなかったと言う点ですね。
一方、ホンダはマルケスだけに目を向け、ヤマハも同様、他の選手にも合うようなマシンを開発してこなかったじゃないですか。
あんなことをしていたらミスも起こるでしょ…そして、物事が上手くいかなければ、進むべき方向を見失ってしまうわけでね(※ダッリーニャ氏も同意見である)。」

【日本メーカー救済計画については?】
「我々は長く厳しい作業を重ね…うちの打開策が気に入らず、禁止しようとするメーカー陣と戦ってきたんですよ。
それはうちよりも大規模で、予算も豊富なメーカーだったわけでね…彼らは己の仕事をまっとうすべきでしょ。
うちが苦戦していた時は、どこからも救済の声など上がらなかったんですから。ホンダが連勝していた頃は、誰も文句なんて言わなかったじゃないですか。
各メーカーともに、己の仕事をまっとうすべきなんですよ。別にドゥカティのせいで、現在のような状況になったわけじゃないのだから。」

★今後、ドルナによる優遇措置システムの改定は着実に進められるだろう。そして、ドゥカティ側はライバル陣が速攻で有利になってしまわないよう条件を提示してくるだろう。

(参照サイト:『Corse di moto』)
(Photo:Instagram

タイトル争いはバニャイアvsマルティンで決定か!?…って話は、note『2023 ドイツGPまとめ』でどうぞ!

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POSTED COMMENT

  1. 九十九里鬼 より:

    え?w

  2. なかちゃん より:

    ECUでしょ!

  3. masa より:

    ヤマハは一人に照準絞って開発続けた訳ではない気がしますが

  4. ヨココウ より:

    ホンダ、ヤマハのECUにかなわないので封じ込めたのだから今度はそちらが優勢な空力全て無しにしましょうや

  5. 桑田裸郎 より:

    じゃあデスモドロミック禁止で

  6. tt より:

    ライダー含めホンダの事ボロくそに言ってるからじゃないの?
    当時ドカが勝ってなかったときみんなで袋叩きしてたっけ?

  7. ぼむ より:

    問題です
    新規参入でもないのにコンセッションルール適用、おまけに純正ECUを全社統一品として採用してもらったメーカーは?

  8. より:

    そりゃ優遇されてた訳じゃないからな
    未だに優遇されてるようなメーカーからいわれたくないよな

  9. hide より:

    HONDAもYAMAHAも新規参入メーカーじゃないし、規定のポイント取ってるし、優遇措置対象じゃない。同じルールの下で戦ってるのに、不振だからってルールを変えるのか?そんな「お情け」でまた勝つようになっても恥ずかしいわ。日本メーカーのファン辞めたくなる。

  10. ベン より:

    日本人に足りないのは彼らのようなこういった「図々しさ」ですよね笑
    どこにいたって結局は「正直者が損をする」という構造は変わらないですよね

  11. おトッツァンドレ-マルケス より:

    長円ピストン解禁、もしくわ車高デバイス全禁止、なんてどう?

  12. kaz より:

    2016年にマネっティマレリ製IPS-160が導入された時ホンダと
    ヤマハは共通の声明で、

    「マニファクチャラーの我々にとっては純粋に利己的で技術的な
    観点からすれば、不利かもしれない、だが、今日は技術的な観点
    からだけではなく、このスポーツの発展を促進するポジティブな
    理由でここにいるのだ」

    と言ってた。2014年にはホンダは共通ECUに大反対してGP撤退
    まで匂わせていたが、結局コンチネンタルサーカスはヨーロッパの
    文化、運営のドルナに全面的に逆らう事はできない。サーカスは白熱
    してこそ興業が成功する。ドルナも欧米メーカーばかりが勝つレース
    は望んでいない。

    ロッシもヤマハ製ECUは素晴らしいと誉めていたのだが、サーカス興行
    の発展の為、敵に塩を贈った結果がいまの現状。ホンダも四輪の赤字を
    二輪販売が埋めているし、ヤマハもスノーモービルとプール事業から撤退。

    いよいよ台所事情が怪しくなってきた。

  13. dido より:

    なんでホンダヤマハはだんまりなのよ??おかしい事言われたら訂正しなきゃ駄目でしょう!

  14. きゃめる より:

    ECU変えてから7年やね。当時それでドカも早くはなったけど曲がらない車体やったから抜き返されてた。
    いまのドカの成功はエアロ、ライドハイト、あとフレームなんかの見直しが原因で車体バランスが良くなって早くなってるから、それに日本メーカーは負けてんだよ。
    大丈夫!すぐ追いつく。それがHONDAでありYAMAHAだ。
    オレは開発で成功してタイトルを取り返す日本メーカーが見たい!

  15. やっぱりoffが好き より:

    比較的近いところから聞いてる話だと、一貫性の無いレギュレーションにウンザリしているしていて以前ほどコンペ車両の開発に価値が見いだせなくなっている空気はあるみたいですね
    まぁガソリンエンジンという内燃機関自体は
    能力的にはほぼ完成された領域に入っていてECUを筆頭にした電子デバイスの開発にキャップを被せられたんじゃそこに多額の開発費をつぎ込む意味は?ってなりますよね
    ブランドも浸透してることだし、SS系車両の開発がされていない今となっては最早面子と
    モータースポーツの存続だけが参戦継続理由になってるのかもね

  16. 岸本ジョン より:

    参加しているからには勝たないといけない
    言い訳は通用しない
    日本メーカーが弱いだけです

  17. h より:

    もう充分日本メーカーは勝ったでしょ、しばらく休んでもいいんじゃないかな?

  18. 音速猫 より:

    昔ドゥカティもコンセッション制度で開発してましたけどね。
    ホンダやヤマハがそれ貰ったところで、不名誉なだけなので使わないでしょうけど。

  19. no name より:

    いびつな手動車高調をやめて電子制御サスペンションにするべき。あと転倒続出のカナードは全面廃止でたのむ。兎に角メーカー云々よりもこれ以上怪我人続出のレギュレーションをいい加減にしてほしい。

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