MotoGP

ドゥカティコーチ分析『今回のバニャイア&バスティアニーニについて』ポッジャーリ

『ポッジャーリ:今回のバニャイア&バスティアニーニについて』

★8月16〜18日にオーストリアGPが行われ、ドゥカティ選手陣の決勝リザルトは以下のとおりである。

優勝フランチェスコ・バニャイア(ファクトリー)
2位ホルヘ・マルティン(プラマック)
3位エネア・バスティアニーニ(ファクトリー)
4位マルク・マルケス(グレジーニ)
6位マルコ・ベッツェッキ(VR46)
8位フランコ・モルビデッリ(プラマック)
10位アレックス・マルケス(グレジーニ)
※ファビオ・ディ・ジャンナントニオ(VR46)は、肩脱臼により棄権。

★ドゥカティ選手陣のコーチを務めるマヌエル・ポッジャーリ(41才、元二輪レーサー)が、次のように話した。

【今回のオーストリア決勝戦でのバニャイア優勝は、貴方も鼻が高いでしょ?】
「今週末、ペッコ(バニャイア)は凄かったですからね…しかも、日曜決勝だけじゃないでしょ。だから、鼻が高いなんてもんじゃないですよ。スタッフ全員の作業を、みごとに仕上げてくれたんだから。
このグループは上手くいってますよね…エネアの稼ぎっぷりからしても、それは証明されてるでしょ。
エネアなんか、金曜セッションは大変だったんだから…でも、しっかり踏ん張ってスプリントで4位になり、士気を上げてたじゃないですか。ポイント的には、ペッコとマルティンに少し接近できたんだし。
あの2人に喰い付いて行くことはできなかったけど、とにかく、エネアと一緒に成果を出せたことには満足しないと。」

【今回、なぜバニャイア選手はマルティン選手を凌駕できたの?】
「ペッコの特性は有名ですからね…他の選手らと比べ、ブレーキングでプラスアルファの力を持ってるんですよ。しかも、今回は金曜の午前セッションから調子が良かったから。
あと、もう1つ重要なポイントは…マルティンの攻撃に対し、常に速攻で対応できてたってことですね。スプリントも決勝も、そんな感じだったんで。
そう言う諸々のおかげで、精神的に有利になれるんですよ…精神面って、けっこう軽視されがちじゃないですか。」

【つまり、アクセル操作より頭脳プレーで優れていると言うこと?】
「そう言うことではないですね…ただ、レース優勝やタイトルを獲得しようと思ったら、様々な武器を使わなければならないものだから。
今回、総合順位のポイントはそれほど大きく引き離せなかったけど、当初の期待を上回るような大きなパワーが得られたとは思いますね。
オーストリアGP前は3ポイント差で総合2位だったけど、今は5ポイント差で首位なんだから…ペッコは大したもんだと思いますよ。
さっきも言ったように、レースで優勝したってことだけじゃなく、3日間通して凄かったんで。」

【バニャイア選手は、かつてないほど強くなっていると思う?】
「僕は今年、ファクトリーチームのコーチになったんですが…上手くいく時もあれば、苦戦する時もあったんですよ。
今、ペッコは総合首位に就いていいるのだから、もう何も言うことはないでしょ…ここまでの上がり下がりについては正確に把握してないけど、とにかく、彼の実力は証明されてますよね。
あとは、このまま進んで行くだけでしょ。」

【(決勝の)第1ラップの時点では、バスティアニーニ選手は前の2選手に付いて行けると思った?】
「希望はありました…正直、僕としては期待してました。でも、前の2人が引き離し始めたんで…今日の現場の実力は、はっきりしてましたね。
でも、レース終盤で追い上げて来るかと思ったんですが…もう離されすぎてましたからね。
まぁ、良いんじゃないんですか…好調とは言えない時に3位獲得なんだから、正しい方向に進んでるでしょ。
それはペッコにも言えることで…実際、タイトルって言うのは、そうやって獲得するものですからね。
チームとしては、レース毎に頑張って作業し、毎回、改善が可能な細かな点に手を入れていかないと。」

★ポッジャーリ元選手は1999年にアプリリア機で125ccクラスにフル参戦デビューし、2001年に同クラスのタイトルを獲得した。
2003年にアプリリア機で250ccクラスへ昇格し、同年にタイトルを獲得。
2019年にグレジーニチームのライダーズコーチとして雇用され、同年にモトEクラスでマッテオ・フェラーリがタイトル獲得、2022年にはモトGPクラスでエネア・バスティアニーニが総合3位を獲得した。
2023年は新規加入のアレックス・マルケスが早々に好リザルトを出し、また、シーズン終盤はファビオ・ディ・ジャンナントニオもモトGP初優勝を果たした。
ポッジャーリ元選手はコーチとしての手腕をジジ・ダッリーニャ(ゼネラルディレクター)に認められ、2024年よりドゥカティファクトリーの専任コーチに就任した。

(参照サイト:『Motosprint』)
(Photo:Instagram

POSTED COMMENT

  1. きゃめる より:

    前は各メーカーのマシンの違いに焦点あてて見てたけど、いまはトップ陣のマシンがドカ一強になってるから、各ライダーの精神面や技量に焦点して見れるから、それはそれで面白い。このマネージャーさんもやり甲斐あるだろうな。

  2. ・・・ より:

    ポジャーリ氏、125〜250で無双の速さを見せましたが、感覚派ライダーゆえか、好成績を継続できずステップアップすることもなくGPシーンから消えていました。どんなアドバイスするのか興味ありますね(笑)。

  3. ジジィ鑑賞勢 より:

    シーズン自体はドゥカ独走だけど一発の速さが図抜けてるマルティンとマシンセットアップとタイヤマネジメントが最強のベッコの緊張感あるマッチレース自体ほ見応えあるのよな

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