MotoGP

2012アッセンGPこぼれ話【前編】:ロレンソ追加エンジンなし、新ルール各種、ドヴィ精神的な問題…etc

モトGP『2012年アッセンGPこぼれ話』

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ロレンソ、エンジン損壊
アルヴァロ・バウティスタが第1コーナーで転倒したせいで、ホルヘ・ロレンソは1レースを…そして、ここまでの6レースで苦労して溜めてきた25ポイントの差を棒に振っただけでなく、わずか200kmしか走っていないエンジンを『炎上』させてしまった。
とんだ災難である…1シーズンに使えるエンジンは6基しかないのだから。
事故後、ロレンソ選手が速攻でレース・ディレクションへと赴いたのは、バウティスタ選手への抗議だけでなく、7基目のエンジン追加を要請するためで、もちろん、追加した際の、スタート10秒後にピットレーンからスタートする等と言うペナルティはなしでだ。
信じ難いことに、レース・ディレクションはこの要請に応じたかのように見えたのだが、当然のごとくホンダが、レギュレーションにより明記されていること、例外は想定されていないことを挙げ、結局、特例は認められなかった。
ちなみに、ホンダでは転倒の際にエンジンが止まるような装置を設けている。もしM1機にもそれが付いていたなら損壊は免れたことだろう。

新レギュレーション公開
予想通り、6月28日(金)アッセンでグランプリ・コミッションが開かれ、2013年に向けての新レギュレーションが決定した。内容は以下の通り。

・『ルーキー・ルール(モトGPに昇格した初年度はワークスチームより参戦できない)』の廃止
モトGPクラスにおける各メーカーのエントリーは4台までとする。
2012〜2014年まで、ボア・ストロークの改良は不可とする。
・モトGPクラスではギアレシオは最大24種類まで、プライマリーギアは4種類までとする。

幸いなことに、選手1名マシン1台体制および鋼鉄製ブレーキへの移行に関しては否認された。
考察点としては、まず、『ルーキー・ルール』と言うのは当初より誤法であったわけだから、廃止して当然だと言うこと。残念なのは、廃止の理由が間違いだったからと言うのではなく、マルク・マルケスをホンダHRC入りさせるためと言う点…スポンサーであるレプソルの希望通りにだ。この辺りは恥を知れと言う感じなのだが、ただし、マルケス選手はコネではなく、あくまでも優秀だからこそモトGPの表玄関に辿り着いたと言うことも声を大にして言っておかねばならない。
各メーカー4台までと言う規則は議論の余地ありで、例えば、ホンダが6台走らせたら他は7位以下を争うしかない…なんてことを避けるために導入されたのだが、こう言う規則があると新たにモトGPに参戦しグリッドを賑わせようかとするチームの障害にもなるし、あのエンジン改良不可なんてのは大間違いものだ…後方にいたら挽回のチャンスはもうなくなるのだから。

2013年アルゼンチンGP開催
以前から兆しはあったが、今回、アッセンにて正式に発表された。2013年より、少なくとも向こう3年間、4月にはテルマス・デ・リオ・オンド(サンティアゴ・デル・エステロ県)にてアルゼンチンGPが復活することとなったのだ。トラックは全長4.805mで、かなりの高速コースらしく…予想タイムとしては平均時速190kmぐらいで1分31秒7。改装済みでインフラ設備にも新たに手が入っており、600万ドル(約5億円)が投資されている。

ドイツGPは2016年まで開催
深刻な経済危機に陥り、ザクセンリンク・サーキットでは今年のドイツGP開催を諦めねばならないところまで来ていたのだが、市政の介入により事態が好転し、少なくとも2016年までオートバイ世界選手権を開催する旨が発表された。来シーズンのスケジュールについてはドルナNo.1ことカルメロ・エスペレータが、8月…おそらくインディアナポリスで発表すると言っている。

assen-sapevate2.jpg ドヴィツィオーゾ、予選であまりに四苦八苦
問題になってきているのだ…アンドレア・ドヴィツィオーゾが常にフリー走行では好調ながら、予選では苦労の末にやっと3列目以降だと言うことが。
一体、どう言うことなのか?
「精神的な問題です。」と、言い訳はしないドヴィツィオーゾ選手。
「無意識のうちに…タイムを出さなきゃって時になると体が固くなってしまって、適切な操縦ができなくなるんです。残念ながら、かなり大きな制限になりますよね…特に現在のモトGP機だと…後方スタートって言うのは序盤ラップでかなりの無理を強いられるもんですから。」

[ 後編に続く ]


(日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Moto.it 2012年07月02日



あぁぁ〜ロレンソ選手…シーズン終盤に、このエンジンのことがまた話題になったりするんでしょうかねぇ…

バウティスタ選手に、安全運転クリックPrego
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POSTED COMMENT

  1. 通りすがってまた戻る より:

    転倒、即エンジンストップという事になると、再始動できないとそこでリタイアとなってしまう、、、、去年のあのストーナーとロッシの事故の際もエンジンが止まらなかったロッシを優先して助け出して、止まったストーナーは「もう、無理でしょ?」みたいな対応をとって問題になった、その後シッチが転倒→エンジン停止した時も同様のクレームをつけていた。今のマシンでエンストしたら再始動は至難の業、長い距離をレース中の他車の妨害にならないよう押しがけをしなければならないのは正直危険ですらある。エンジンを止めるかどうかはメーカーの考え方次第ではあるが、エンジンの個数規制を続けるなら今回のような巻き添え事故ならば特例を追加するのか決して不条理ではないと思う。
    そして転倒から追い上げての挽回、もレースの見どころの一つだと思うのでそれが少なくなるのは避けてほしいのですが。

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