さて、先日、レースの時のマルケス選手の食事をご紹介したんですが…
もうちょっと全体的に詳しい記事がありましたんで、ご紹介しますね。
『スーパー2輪レーサー達のトレーニングと食事』
★ヤマハ・モーター・レーシングのコンサルタントであり、2013年シーズンにはホルヘ・ロレンソの個人トレーナーも務めたアントニオ・カシーニ(上記写真の中央、53才)が、2輪レーサーらのトレーニングついて次のように明かした。
『まず最初にするのは昨シーズンの18レースでの疲労を解消することですね…ストレスはもちろんのこと、遠征疲れやトレーニングでの疲労をね。その次に、本当のトレーニングに入っていくんです。トップレベルのライダーのトレーニングは難しいですよ。例えば、筋肉量が増えてしまうような事は避けなければならない。オートバイの場合(ライダーの体重が)1kgでも増えたら、ブレーキングや加速でのパフォーマンスや燃料・タイヤの消耗にマイナスに影響していきますからね。本物の筋肉を改良していくような作業が必要なんです…レースを完走するまでに必要な筋繊維の強度を鍛えながらね。各選手、独特のやり方で努力してますよ…操縦してる間に使う筋肉に集中しながらね。筋肉だけじゃありませんから…バランス感覚も鍛える必要があるし、直感力とか、緊張状態で集中し続ける能力とかね。』
『あと…ライダーらの問題点と言えば、多くが過去にケガを負ってるってところですね…特に肩と足首。その辺は避けて訓練するようにしないと。例えば、ジョギングなんか、そうですね。持久力をつけるには、特にサイクリングマシンを使ってます…それか、ジョギングマシンとか…でも、関節にストレスをかけないようにしますけどね。理想的なのはプールトレーニングですよ…関節にストレスをかけずに頑張れるからね。モトGPライダーらは毎日3〜4時間ぐらい、ダブルセッションをこなして、その翌日にマシンを使ったトレーニングをしてます。モトクロスやスーパーモタード、ダートトラック等ね。その翌日はジムの方に来て…ウオーミングアップでは休憩なしです。ダイエットもかなり重要です。最近の選手らは、飲食物にはかなりマニアックに気をつけていて…例えば、ホルヘ・ロレンソなんかは室温の水しか飲まないんですよ。マレーシアで、高湿度・気温40度の中で走っていてもね。ダイエットも三者三様ですが…それでも、皆、コーヒーとアルコールは避けてますね。』
『ヤマハ・モーター・レーシングでは革新的なプロジェクトを開発中で…詳しいことは言えないんですが。ざっくり言うと、回復期間を短縮し、クールダウンを改良していこうってものなんですが…これはメンタル面も含みます。全身凍結療法を使用する予定でして…クリスティアーノ・ロナウド等の一流サッカー選手やラグビーチームのトップ選手らも利用してる方法なんです。。2001年の鈴鹿8耐ではヴァレンティーノ・ロッシも自分の番が終わり、チームメイトと交替した後、氷がぎっしりは入った浴槽に浸かってました。見事に優勝してましたね。現在はテクノロジーもかなり進みましたよ。全身凍結療法でもって人体を2分間マイナス180度まで冷すんです(左写真)。』
『アマチュアライダーについてですか?まず第一に、マシンみたいに人体を改造できるとは思わない事です。アマチュアライダー用のコースで楽しんで走るのに大切なのは、健康な食生活で身体を労り、健全な心身を培うべく適宜な努力をする事です。トップライダーらのように酷使したって、あんなに速くは走れないんだから。ちょっとジョギングをするとか、1日10kmほど自転車に乗るとか、ジムに通うとか…専門のトレーナーが居たら、もっと良いですけどね。』
(2015年01月17日paologozzi.gazzetta.it記事参照)
そして、下の映像がマッテオ・バイオッコ選手(2015年SBKにドゥカティ・アルテアチームより参戦、30才、イタリア選手権で2回タイトルを取り、ドゥカティのテストライダーを務めていた)のトレーニング風景です。
[amazonjs asin=”B00SBNWXHQ” locale=”JP” title=”自重体幹トレ 100の基本[雑誌] エイムックシリーズ”]
ふーむ・・・欧米人にはなかなかきつかろうトレーニングプログラムになりそうですね・・・
必要なのはゴリゴリのシックスパックではなく、しなやかさを失わない強いコアってとこでしょうか。
きめの細かいしなやかな筋繊維を作るためのトレーニング、これが結果的にはバランス感覚を養うことになる。
これはライダーのみならずすべてのアスリートの究極の目標みたいなもので、自分の体の声を聞きながら考えて考えて、じっくりと取り組む以外ない。
それをレースしながらやらなきゃだもんね。たいへんだぁ。
でもトレーニングは楽しい♫
今年は全ライダーが万全のコンディションで開幕戦を迎えて欲しいですね
コーヒー、ダメなのか・・・・
ライダーでなくて良かった。
禿同
酒もアカンのね。
でもライダーでありたい。(^^;)
コーヒーを避ける理由って、カフェインの摂取をさけるためってことなのでしょうか?
だとすると、RedBullなどのエナジードリンクに含まれるカフェインは平気なのでしょうか?
それとも、ライダー用にデカフェRedBullが用意されている?
前から気になっていたんですが、選手が飲んでいる(缶の)エナジードリンクって中身はミネラルウォーターだったりして。(プラボトルが水なのは承知してます。)
あと、飲酒も避けているとなると、表彰台のシャンパンはさぞや旨いでしょうね!
カフェインは、極端な過剰摂取さえなければ「毒にも薬にもならない物質」なので、そう意識してないんじゃないでしょうかね。
コーヒー以外にもカフェインが含まれる飲料や食物はけっこうありますし。
ではなぜライダー達はコーヒーを控えるのか?
たぶんですけど、コーヒーというのは実は「体を冷やす飲み物」だからじゃないですかね。
特に血流を冷やすんです。つまり・・・
パフォーマンス前にコーヒーを飲む
↓
体が冷える
↓
グリコーゲン生成が活発化せず
↓
血中グルコースが少ない
↓
筋肉が機動しづらい
↓
パフォーマンス低下
極端な表現をすればこういうことかと。
ホルヘは水も常温のものしか飲まないとはさすがストイック王だけど、なおおいえば白湯の方がいいと思うなぁ・・・飲むのなら。
りゅさん、こんにちは。
なるほど、「体を冷やす飲み物」ですか!
ググるとヒットしますね。
参考になりました。
ロサイルやセパンで常温のモンスターエナジーは飲みたくないなぁ。