V.ロッシ：『ドライ失速とウエット好調子は諸刃の剣！？』

モトGP『ロッシ：ヴァレンシア最終戦まで雨ならなぁ』

『澄んだ、湧きたての、甘き水』
詩的な感傷に襲われたヴァレンティーノ・ロッシなら、こんな風に思ったかもしれない。2回目のフリープラクティスを終え…天候の助けを借りつつ電光掲示板の第2位に自身の名を認めた瞬間の話しだ。
もっと良い結果で終わっていたかもしれないのだ…セッションの間ずっとロッシ選手はトップを走り続けていたのだから。しかし最後の瞬間、ペドロサ選手に1位の喜びを奪われてしまった。
ロッシ選手がこう説明している。
「今日は、新マシンも昨年のマシンのようにウエットコンディションで調子が良いと言うことが確認できました。ぜひ確認しておかなければならなかった重要事項なんでね。」
カーボン製でもアルミニウム製でも、モノコックだろうがダブルビームだろうが、デスモセディチ機と言うのは水っ気がお好みらしい…それがなぜかはいまだに分からないのだが。
「僕らにも分からないんですよ。僕が思うに、悩みの種になっている問題点の一部なんじゃないかなぁ。ドライで失速させる何かがウエットでは助けになって…ただ、それが何なのかは分からないんですよ。僕らが研究している不完全要素ですね。」
それが何か分かれば、毎回、確固としたリザルトを取れるだろうに。

今は結果を享受する時であり、悪天候を願う時なのだ…天気予報で報じられてるような。
「僕にとってと言うことなら、ヴァレンシア最終戦までずっと雨を期待しちゃうなぁ。」と、ジョークを飛ばすロッシ選手。
「とにかくパフォーマンスには満足してます…ウエットではブレーキングもコーナー進入も思い通りだったってこともあるし、操縦の手応えも良いし、車輪の下で何が起きてるかをマシンが忠実に僕に伝えてくれるんでね。その結果、コースの全セクションを飛ばして行けたんですよ。」
しかし、決勝レースともなれば『ちょいとひとっ走り』と言うわけにもいかず、特に今日のような天候の場合、コースは徐々に乾いていき、レインタイヤは数周も走ればボロボロになるのだ。ロッシ選手もこう強調している。
「ストラテジーが重要になるでしょうね。タイヤ交換のためにボックスに戻るなんてのは、最良の策とは言えないでしょう。去年もあったけど、そう言うことをしても何の得にもならなかったしね。多分、減速した状態のままゴールまで辿り着く方が賢いでしょうね。」
リアタイヤの問題と言うだけでなく、
「フロントもあっと言う間にたれるんで…本当に数周でね。」と。

2位と言う今日のリザルトが決勝レースに向けどんな影響を及ぼすかと言えば…とにかくチームの士気は上がってくるわけだ。
「でも僕はね、いつだって同じ気持ちでコースに出てますよ…最善を尽くすためにね。」と、それほど大きな影響ではないと言わんばかりだが、こうも言う。
「雨なら表彰台が狙えます。」
しかし、もし太陽が燦々と照り輝いたなら、パフォーマンスは全て見直しとなるのだ。
「今日は、普通のコンディションならどのぐらいのレベルなのかは分かりませんでした…（プレシーズン）テストは6位で終えたけど、トップ陣は遥か先だったし。ただ、今日はボックスにセッティングを変えてマシン2台を用意してたんだけど…1台はカタールの時のに似た調整で、もう1台は最後のヘレステストの時ので…僕としては後者が良かったですけどね。」

決勝レースでは右手首と脳みそと同様に駆使して、レースの行方を変えかねないコンディションを見極め、それに合わせて行くのが重要だろう。
「今日、同じタイヤで11周走ってみて…連続11周ではないんだけど、で、何が起きるか見当つけるのは難しいですね。とにかくヤマハ機が優勝候補って感じがします…去年も似たようなコンディションで調子が良かったし、（レース後に）パルクフェルメで見た時はタイヤの減りも少なかったようだし。」
と言うことは、ロッシvsロレンソなんてことも？
時に、歴史は繰り返すものだし。

（日本語翻訳：La Chirico / 伊語記事：Gpone 2012年04月27日）

カピロッシ元選手がこんなツイートをしてましたが…

Loris Capirossi 65 ‏ @LorisCapirossi1 2012年04月27日午後5時頃（イタリア時間）
Il tempo è matto, quando finiscono le prove………….. eccolo il solo☀☀☀
《天気ってのはイカレてるもんだね。走行テストが終わった途端……この通り、☀☀☀だけなんだから……………… http://pic.twitter.com/NlOhv7Yh 》



引き続きヘレスに雨乞いクリックPrego