SuperBike

WSBラスコルツが初めて語る、事故、そして、これから…


4月の事故以来、当ブログでも経過をずっとお知らせしてきたホアン・ラスコルツ選手。
現在の心境等について、ご本人が語っております。
なお、原文では関係者の皆様方にお名前をあげて厚く感謝の気持ちを連ねているのですが、全文が大変に長いため翻訳文の方では一部割愛させていただきました。

『ラスコルツ事故より初めて語る“不公平だが乗り越えねば”』

solomoto-lascorz1.jpg ★今年4月、WSBイモラ戦翌日に行なわれたテスト中の転倒事故により下半身不随となったスペイン人選手、ホアン・ラスコルツが、事故、イモラサーキットについて、そして、これまでの事、これからの事について…1通の手紙に全てを書き綴った。

《運・不運の問題なのか、それとも、イモラのコースで240馬力のマシンを走らせることに無理があると言うことなのか…僕には定かではない。どちらにしろ今回の事故により、スーパーバイク世界選手権での僕のキャリアが…そして、僕の人生の一部分が終わりを告げたと言うことに疑いはない。非常に厳しい状況ではあるが、前に進むべく僕は強くあらねばならない。
〜(中略:WSB/モトGP選手やファンの皆さんへ、フィリッポ・プレツィオージら関係者からの支援に対する謝意)〜

〜(中略:イタリア/スペイン各医療機関およびクリニカ・モバイルらスタッフへの謝辞)〜 皆さんには、まるで王様にでもなったかのように手厚く看護していただきました。》
〜(中略:スペイン協会および家族、友人、チームスタッフらへの謝辞)〜

グットマン治療施設を退院したら、僕は自分の人生について深く考え直し、そして、この状態で自活していくのに必要な経済リソースを模索しなければならない。また、人生を享受すべく、新たな目標や励みを見つけなければならない。あのバリアのせいで色々な事全てがあまりに速くに変わってしまい、落ち込むことも度々ある。もちろん、頭の中には色々な思いが渦巻いているのだけど、将来に対し楽観的な気持ちになることも度々ある。

レース界で僕が辿り着いていたレベルはそう簡単なものではない。これまでの自分自身の…そして、18才でピザ配達の仕事を辞めて始めたライダー人生を可能にしてくれた皆の努力の結果だったのだ。まったくもって不公平な話だが、できるだけ最善の方法で乗り越えなければならない。ただレースから遠ざかることになっただけではない…残りの人生にずっと痕を残していくケガの話なのだ。

友人らがゼッケン17のステッカーを作ってくれた時、これほど多くのサポートを受けられるとは思ってもいなかった。これには本当に励まされ、心から感謝したいと思っている。ロッシやドヴィツィオーゾ、クラッチロー、ヘイデン、ペドロサ、エスパルガロ、ヨニー・エルナンデス、ロレンソ選手らがヘルメットにこのステッカーを貼ってくれ、また、低排気量クラスの多くのチームがカウルに貼ってくれているのを見た時はびっくりした。
友人らは1万枚以上のステッカーを配ってくれたそうで、とにかく僕はとても誇らしい気持ちでいる。

スーパーバイクの方では多分、まだこのステッカーを貼ってくれているのだと思う。チェカやスムルス、ハスラム、サイクス、そして僕の代役ローリス・バス、ビアッジ、レア、メランドリ、サロム。
〜(中略:同ステッカーについて、チームスタッフおよびスーパースポーツ選手らへ謝辞)〜
それから、フジワラとアキラ・ヤナガワにも感謝したい。日本国内でのレースで毎回、マシンを貼ってくれていた。その他、多くの人達にも感謝したい。それから報道陣のことも忘れてはいけない。僕の沈黙にも関わらず、現況についてずっと訊ね続けてくれていたのだから。

多くのライダーらが励ましのメールや写真を送ってくれた。あまりにも多く、一人一人に返事ができないのだが、これらの人々全員が僕を忘れないでいてくれたと知る事ができたのが重要だ。本当に本当に、みんな、有難う!

既に多くのイベントから出演依頼が来ているが、その気になれなかった。まずは自分の新たな状況に自信を持ちたかったのだ。肩の力を抜き、自分の人生を再スタートするのに時間ももう少しいるだけ。でも、オートバイ業界で僕がまだできることを諦めるつもりはない。とにかく、皆さんの支援1つ1つに感謝している。》

[日本語翻訳:La Chirico / 伊語記事:Infullgear 2012年08月31日記事より抜粋]


上の記事はイタリアサイトに掲載されていたものなんですが、おそらくオリジナル記事はスペインのSOLOMOTOサイトかと思われますんで、そちらの方から事故の経緯などを抜粋しますね。

『ラスコルツ:とても悲しい不公平だが、最善の形で乗り越えねば』

solomoto-lascorz2.jpg ★ホアン・ラスコルツは脊髄C6脱臼により、両足と腹部、両手の指が麻痺し、現在は両手、両手首、両肘、両腕、両肩、顔、首を動かすことができる。知能面は100%機能しており、今後はスポーツ業界でのスタッフおよび報道などの可能性を模索していくこととなる。

★カワサキ・レーシング・チームのグイム・ローダマネージャーコメント
「ホアンは前輪が軽く浮いた状態で長く走行し、5速で右折コーナー進入時にコントロールを失った。高速でアスファルト面に接地した際にマシンが傾き、コントロールを失いコースアウトしたのだ。一連の好タイムを出したばかりで、その日、コースに出ている選手の中での最速ラップを出そうとしていた時だった。」

★ケガの原因は転倒のせいではなく、時速200kmでバリアに激突したせい。バリアはプロテクトなしでコースから近接していた。

[日本語翻訳:La Chirico / 西語記事:Solomoto 2012年08月24日記事より抜粋]


一番上の写真は車いすに乗っているようなので最近、撮影されたものかと思われますが、首周りの筋肉の回復具合など厳しいリハビリをこなしていることが伺われますね。
いつか、ぜひまた活躍する姿が見られる日を楽しみにしてます。

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