『マルケスもマルティンも最強で…KTMが獲得するなんておこがましいでしょ』ピット・バイラ

『バイラ：マルケスもマルティンも最強で…KTMが獲得するなんておこがましいでしょ』

★5月10〜12日、フランスGP（ル・マン）が行われた。

★12日（日）の決勝での、KTM選手リザルトは以下のとおり。

8位ブラッド・ビンダー（ファクトリー）
13位アウグスト・フェルナンデス（GASGASテック3）

※ジャック・ミラー（ファクトリー）は転倒リタイア。
※ペドロ・アコスタ（GASGASテック3）は転倒リタイア。

★KTM選手の総合順位は以下のとおり。

6位ペドロ・アコスタ（-56ポイント）
7位ブラッド・ビンダー（-62ポイント）
13位ジャック・ミラー（-105ポイント）
17位アウグスト・フェルナンデス（-116ポイント）

★6月初めのイタリアGPでドゥカティが、2025年のファクトリー選手1名を発表する予定である（※もう1名はフランチェスコ・バニャイアが既に決定済み）。
おそらく、ホルヘ・マルティンかマルク・マルケスのどちらかになるのだが、決定されるまでその他メーカーの契約交渉は保留されることとなる。

★最近、KTMのピット・バイラ氏（モータースポーツディレクター）が、『Motorsport-Magazin.com』のインタビューで次のように話した。

【選手の契約交渉については？】
「うちにはブラッド（ビンダー）とペドロ（アコスタ）と言う、素晴らしい選手が揃ってますからね…あの2人のことは本当信頼してるんですよ。将来に向け、自信が持てますね。
私の希望は変わってませんよ…現在の4名で続けていくことです。
まぁ、正直なところ、ジャック（ミラー）とアウグスト（フェルナンデス）のパフォーマンスに関しては、モトGPと言う希少なクラスには充分ではありませんけどね。
とは言え、まだ時間はあるのだから…とにかく、2人とも大きく進化する必要はないんですよ。小さな前進を重ねてくれるだけで良いんだから。
まぁ、なかなか興味深い選手側からの連絡もあるようなんで…考えさせられはしますけどね。
ただ、まだオファーを出すような段階ではないから…その辺に関しては、ドゥカティやアプリリアがライバルになるわけですけどね。」

【本当に興味深い選手らが、シート探しに乗り出しているようで…】
「うちにはペドロと言う、ダイヤモンドの原石がいるのだし…ブラッドも最強ライダーですからね。
同じレベルの選手を何名も抱え、皆で張り合うようなことにならないよう…現プロジェクトの空気が乱れないように気をつけないと。
まずはドゥカティの方がどうなるかでしょう…何名もの選手がファクトリーの座を賭けて戦っているが、全員を満足させることはできないのだから。
誰かがうちに連絡してくるようなら、丁重に応対しないとね。」

【昨年から、マルク・マルケスのKTM加入が取り沙汰されているが…】
「このスポーツにおいて、彼はヒーロー的な存在ですからね…うちとしても、心の底から敬意を払ってますよ。
ただ、うちにとって現実的な選択肢とは思えないんでね。彼がどれだけ辛酸をなめてきたかを考慮しないと。
昨年の夏、（マルケスと）話し合ってはみたが、本人の希望は実にシンプルなもので…戦闘力を確実に上げていけるマシンに乗りたいってことでした。
そう言うマシンで、またトップに返り咲きたいと願い…実現したわけでしょ。もう1度マシンを乗り換えたいなんて、思ってないんじゃないんですか。
マルクは素晴らしい選手だが、うちが契約交渉するのは現実的ではないでしょうね。」

【現在、総合首位のホルヘ・マルティンは、もともとはKTM選手だったが…】
「本人がドゥカティからモトGP昇格したいと言ってきた時、我々はけっこう傷ついたんですよ…精魂込めて、本当に大切に思ってるわけだから。
まぁ、キャリアを思えば、マルティンは正しい道を選んだんじゃないんですか。
とにかく、こうしたことから、我々としてはマルクやマルティンについて、うかつなことは考えられないんですよ…おこがましいでしょ。
現在、両選手とも最強なんですからね。2人ともドゥカティにいて、別マシンに乗り換えたいとはそれほど思ってないでしょ。
両選手とも、二輪レーサーとして高く評価はしてますけどね。」

（参照サイト：『In Sella』）
（Photo：Instagram）
（参照サイト：『Corse di moto』）