ペルナットが現状を語る：スズキ撤退・ライダー＆プライベーター移籍

『ペルナットが現状を語る：スズキ撤退・ライダー＆プライベーター移籍』

★5月2日（月）、ヘレスでモトGP公式テストが行われている最中、『スズキが2022年末にモトGPから撤退する』と言うニュースがパドック内に広まった。
翌日、ドルナ（モトGP運営会社）が、『スズキは既に参戦契約を結んでおり、独断で撤退を決めることはできない』と声明を出した。

★その時の様子をカルロ・ペルナット氏（※有名ベテランマネージャー。現在はバスティアニーニ＆アルボリーニを担当）が、次のように話した。

「月曜午前はアルベルト・ヴァレーラ（※マルティン等のマネージャー）がリヴィオ・スッポと会ったりして、夕方4時頃はパドック内もまだいつも通りで…2023年も『通常営業』って感じだったんですよ。
ところが、サハラサン（※スズキのプロジェクトリーダー）がチーム全員を招集し、日本側の決定を伝えたんです。
まぁ、エスペレータ（※モトGP運営会社ドルナ代表）の言い分が正しいでしょ…この手の契約を、スズキが独断で破棄することなんてできないんだから。
とにかく、誰にとっても寝耳に水の話でね。イタリアのスズキスタッフ陣でさえ、何も知らなかったんだから。」

【なんの兆候もなかったの？】
「まぁ、ブリヴィオ後任のマネージャー契約が、当初、1年しか提示されてなかったって言うのがねぇ…多分、（スズキチーム幹部は）なにかしらの気配を感じてたんだろうね。」

【撤退はスズキの取締役会が決めたそうで…】
「当然、こんな決定をするぐらいなんだから、かなり深刻な事情があるでしょ。資金的な問題だけとは思えませんね…他にもなにかあるでしょう。
多分、ダヴィデ・ブリヴィオが辞めて後任にスッポが決まるまでの空白期間に、レース部門の方針に関し、なにか決定的な溝のようなものが出来てしまったのかもね。
もしかしたら、ブリヴィオ後任をすぐに決めなかったことだって、なにかしら関係してるのかもしれないし。（スズキ側の）腹には、もう何かあったのかもね。」

【もしスズキが撤退を翻し、参戦継続を決めたら…？】
「いずれにせよ、（ジョアン）ミールはホンダ移籍だろうね。私が知る限り、ポル・エスパルガロは『将来的にホンダHRCプロジェクトから外れてもらう』と通達をされたそうだから。
（アレックス）リンスは残留するんじゃないの。つまり、シートが1つ空くことになるのかもね。」

【では、スズキが本当に撤退してしまったら…？】
「シートがなくなるわけだ。今、メーカー側と交渉するとね、とにかく、むこうの方が強いんですよ。
（スズキが本当に撤退したら）なおさら、ミールはホンダ移籍濃厚だろうし、リンスは未定ってとこで…アプリリア移籍の可能性もあるかもね。ヴィニャーレスを契約更改するともは思えないから。先週まで、ヴィニャーレスのマネージャーがあらゆる所に売り込みまくってたんだしねぇ。
あと、オリヴェイラも綱渡り状態だし。まぁ、クアルタラローのヤマハ残留はほぼ確定だろうけどね。」

【現在、スズキチームの後任としてレオパードとポンス、マークVDSらのモトGP参戦が噂されているが、どこも無理そうでは？】
「まぁ、引き継げそうなのはマークVDSぐらいでしょ。」

【VR46がヤマハのプライベーターとなり、ラズラン・ラザリの『WithU　RNF』チームはアプリリアの下に入ると言う噂もあるが…】
「皆、VR46とヤマハが既に合意してるって思っていたようだが、ただ、アルビ（※アルベルト・テバルディ。VR46のCEO）が否定してんですよ…『ドゥカティとの契約を遵守する』って言ってね。」

【スズキが撤退したら、モトGPにはかなりの影響が出る？】
「当然、大打撃でしょ。ドルナはその辺をじっくり検討しないと。」

（参照サイト：『Moto.it』）

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