『ロレンソ:最悪の敵は己自身だった』
★今年、ホルヘ・ロレンソはマルク・マルケスの宿敵No.1としてシーズンを始めたものの、ザクセンリンク戦まで技術面および体力面での問題に阻まれ、それ以降は盛り返したものの、最後はヴァレンティーノ・ロッシとの総合2位争いに敗れてしまった。
★浮き沈みの激しかった1年を振り返り、ロレンソ選手が次のように語った。
[同インタビューの前編はこちら]
【ヤマハM1機には、あと何が必要?】
「今現在は、実にバランスの取れたマシンですね…加速でき、速い走りで、シャーシも良い。多分、電制システムとブレーキングはちょっと改善しなければならないかな…ブレーキングはうちの強味ですからね。そうですね…電制とブレーキングは改善していかなければならないな。」
【ライバル陣から何か盗めるとしたら?】
「ヴァレンティーノ(ロッシ)からは、あの数多のタイトルを盗むでしょうね!!!
冗談抜きで言うなら…ヴァレンティーノは様々な能力に恵まれたライダーだから…最も抜きん出ている所は…僕の目から見ると、レース時のアドリブ能力かな。それと、マシンを走らせている時の頭の回転の速さですね。ダニ(ペドロサ)は実にテクニカルだし、加速やスピードではあの重量の軽さと言う利点を実によく活用している。マルク(マルケス)からは、あのメンタル面を盗むでしょうねぇ…絶対に諦めませんからね…どんな状況でも。決して甘んじることなく、常に勝利を目指してくる…毎レースでですよ…どんなにリスクがある時でもね。」
【アッセン戦で、“恐かった”と認めた時の心境は?】
「初めての事じゃないんで。2008年に…転倒が多く、大きなケガをした時に、マシンに乗るのが恐いって認めましたから。ああ言う時を乗り越えねばならなかった。皆が皆、認めるような事じゃないでしょ…自分にとってデメリットになる可能性もあるんだから。でも、僕はこう言う性格だから。今年、アッセン戦での後も、また、そう言いました…でも、当たり前の恐怖ですから。1年前、やっぱりあそこで、手術後24時間のレースで5位になれたけど、その1年後は、あの時と正反対の行動を取ってしまった…自分自身がブロックされてしまったんです。強い走りなんかできなかった。正直に言ってくれたって、大勢から感謝されましたよ。」
【今シーズンは中盤以降から調子を取り戻していたが…アラゴンでの勝利が厄払いになった?】
「正直に言うと、そうですね…あれで、解放されたでしょ。優勝に関してはあまり焦ってはいなかったんですよ…然るべき時がくれば、優勝できるって分かってたんで。でも、チームメイト(※ロッシ)がミザノ戦で優勝してるって言うのに、僕の方はできなくて…だから、そうですね…あれで上手く解放されましたね。」
【現在、ライディングスタイルが若干変ったように見えるが…】
「そうです…改善して、スタイルを変えたんですよ。でも、ちょっとした改善ですけどね。特に、父とのトレーニングの改革を続けてました。それから、もっと強い走りができるよう細かい所を煮詰めていこうと思って…特に、ブレーキングとコーナー立上がりについてです。」
【マルク・マルケス選手がモトGP昇格した事が全選手にとっての励みになってるような…】
「マルクは本当に優秀で、長所がどっさりあるんですよ。習得能力が速い事や限界すれすれのブレーキング等も、その1つで…アグレッシブなライディングスタイルで、強いハードブレーキングやマシンと一体になってのプレイが可能なんです…彼のマシンはシャーシが実にフレキシブルだから。お陰で『スーパーモタード風』のライディングができるんですよ。激しい戦いになったら、実に手強いライバルである事は明らかでしょ。常に制覇したいんでしょ…どのサーキットでも、どのセッションでもね。」
【ロッシ選手は35才ながらレベルをかなり上げ、総合2位を獲得していたが…】
「ヴァレンティーノの功績はもの凄いですね。ヴァレンティーノ・ロッシが3世代〜4世代離れた選手相手に戦い、その高い戦闘力を維持している事は…今々、分かった事じゃないでしょ。これまでの記録は言うまでもなく…もの凄いものですよ。ドゥカティでの最悪の2年間と、ヤマハ復帰後のイマイチだった1年間を経て、表彰台に戻り、また優勝するようになったんですから。いやぁ…信じられないような話ですよね。今まで、誰もそんな事、したことないでしょ。若手選手の良い見本ですよ…伸びていくには、成長するには、ライディングスタイルを変えるには、新時代に適合するには何をすべきかを考えるにあたってね。僕にとって、今シーズンのヴァレンティーノは大いに励みになりました。去年、僕は定期的に勝っていたけど、今年は苦戦してしまって…だからこそ、良いモチベーションになってくれましたね。」
【ロレンソ選手は今後、ケニー・ロバーツやウェイン・レイニーと言う伝説のライダーとのタイ記録(ヤマハ機で3回総合優勝)に挑み、また、3世代ライダー(ロッシ、
ストーナー、マルケス)相手に勝利を目指していくわけだが…来季に向け、どれぐらいの努力が必要?】
「常にはっきりしている事で…引退するまで、最高レベルを維持すべく全力を尽くすつもりです…サーキットの内外を問わずね。成し遂げずして、物事を中途半端に終わらせるのは好みじゃないんですよ。常に100%やりますよ。限界ギリギリまでトレーニングして、毎日、改善していきます…3回目の総合優勝は素晴らしいものでしょうからね。」
[ 完 ]
(2014年11月11日Gpone記事参照)
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去年の出来栄えから、今年は優勝すると思い楽しみにしていましたが…。前半はホルヘらしからぬミスを連発してしまい、MOTOGPもあまり見なかったが、やっと後半から盛り返してきたため、録画までして楽しみました(笑)。テストの時から問題だらけだったから、マシン開発失敗が否めないシーズンでしたが、来年は序盤からM1をしっかり調整して下さいよ、YAMAHA。そして総合優勝頼むよホルヘ!!!
んーFIかセパンかその前のレースか?
記憶が定かでないのだけれど、確かにコーナー立ち上がりのシルエットが「アレ?なんか違う?」って感じた時があったんですよね。
でもコースやコーナーの状況によって当然違うだろうし、もしかすると体調不良のせいでコアが付いていってないのかな?とか思って深く考えてなかったんですが。
あれがホルヘのいう改良だったのかな??
いずれ【ちょっとした】過ぎて素人目には・・・ふぃー
今年はホルヘのようなアスリートが陥りやすいトラップにはまった一年だったと思いますが、来季も楽な戦いじゃないでしょうね。
マルクやヴァレのような対局的にタフなライダーがいる限り、常に乱気流の中を飛行するような忍耐を迫られるだろうから。
でも彼だけのアプローチ、タフなトライを信じてます。
見えるよ。
孤高の蒼い狼の走りが!!!キラーーーーン