マーシャルはストーナーもきちんと助けた！スペイン紙が証拠映像を出して反論

モトGP『ヘレスのマーシャルはストーナーをきちんと助けた』

ヘレスで開催されたような波瀾万丈グランプリの翌日は、いつだって二日酔いのように頭が痛いもので、今回は、あのロッシ＆ストーナー転倒後にマーシャルらがきちんと両選手の再スタートをアシストしたかどうかが問題になっている。
とにかく当初はストーナー選手が、
「マーシャルがヴァレンティーノの再スタートしかアシストしようとしなかったので、それがフラストレーションになった。」やら、
「前日の予選で、僕がスペイン人ライダーからPPを奪ったのが原因だろう。」などと不満の声を上げ、それが全体に広まったのだが、今は反対にヘレスのマーシャル達はきちんとストーナー選手を助けていたと言わねばならない。

少なくとも、そうと分かる映像は2本ある。
1つはYou Tubeに掲載されている50秒のビデオで、第1コーナー内側から撮影されている。
プロによる映像ではないものの、事故後の状況は明らかに見てとれる。
また、『rtve.es』サイトのスポーツ欄にも1分19秒の映像が掲載されており、別の角度から撮影された映像に同様な状況が映し出されている。
つまり、マーシャルらはストナー選手を見捨てたりはしなかったのだ…と。

同事故が起きたのは第2チェックポイント。
コーナー出口で待機していたマーシャルは6名で、コーナー進入口で待機していたマーシャルよりも早く現場に駆けつけている。
まずマーシャルらは、ちょうど起き上がろうとしていたロッシ選手の方へと駆け寄り、その間、ストーナー選手はマシンを起こし、発進させようとしている。
ここでマーシャルの１人がストーナー選手の方へ向かい、コーナー進入口から来たマーシャル2名もそれに加わる。
応援の意味を込め、ロッシ選手の背中を軽く叩くマーシャルがいたのは確かだが、結局、ロッシ選手は転倒からわずか22秒で再スタートを果した。ただ、それはロッシ選手がクラッチを握り続け、エンジンがかかったままだったからなのだ。

一方、ストーナー選手のエンジンは止まっており、自力で再スタートは不可能と判断した際に、マーシャルらに手を振ってマシンを推すよう頼み、7名が手伝いに駆けつけている。
そして数名で何メートルか押しながら、少しずつ人が減ってゆき、最後は一人が押していたのだ。

サーキット責任者らが同映像を確認し、はっきりとした判断に至っている。
ホアン・アルヴァレス会長は次のように明言している。
「マーシャルらがマシンを起こす際には、まず最初の作業を終えてから次に取りかかるのが道理です。数秒の中で、転倒した選手の所へ駆けつけ助けるわけです。
ストーナー選手は立上がり、マシンを起こそうとしていたので、マーシャルらは近い方の倒れているマシンへと駆け寄ったのです。
ストーナー選手が後回しにされたことや、エンジンが止まっていたことは運が悪かったと思います。ロッシ選手の方が再スタートしやすい状態にあったわけですから。
また、聞いたところによれば、ホンダではボックスからの始動でクラッチハブをブロックしている時にしか、後ろから押さないそうじゃないですか。
つまり、ストーナー選手がマーシャルに向けて行なった侮蔑的なジェスチャーや、コースに残ってロッシ選手に拍手を送る等と言うことは余計なことだっと言うことです。
ストーナー選手は誤ったことをしてしまいましたが、ただ、転倒させられ腹を立てていたと言うことも理解しなければ。」

（日本語翻訳：La Chirico / 西語記事：Diario AS 2011年04月05日）

1秒を争う勝負で後回しにされたら
それだけで腹は立ちますわな。

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