MotoGP

マルク・マルケスは処罰されるべきか?:ジャーナリスト見解

いよいよマルク・マルケス選手の処罰の有無が近づいてきましたね。
当ブログで行なった緊急アンケート『マルク・マルケスはペナルティを受けるべきか?』は、開始当初は6割りが『受けるべき』で圧倒的だったのですが、現在は2,800名以上の方々が投票してくださって、『必要なし 45%』対『受けるべき 44%』の僅差になっております。
一応、10月10日昼12:00(日本時間)までは投票が可能ですので、まだの方はぜひ参加してくださいね!
(同アンケートは右側のサイドバーの一番下にあります。スマホだとトップページの下の方です)

さて、ヘレス戦でロレンソ/マルケス選手の接触事故があった時は、イタリアサイトの方でも専門家の皆さん方がけっこう意見を出してたようなんですが、今回はそう言う反対/賛成コメントまとめ記事みたいのが見当たりませんでね…
やっぱりね…識者の皆さんの色々な意見を知りたいじゃないっすか…
…と思ってたら、このギリギリになってスペイン『Motocuatro』サイトが出してくれました!
計17名のモーター・ジャーナリスの意見がずらり!!
要約すると、17名中『処罰を受けるべき 2名』、『必要なし 14名』、『どちらとも言えない 1名』と言うところでしょうか。
過半数はスペインの記者さん達なんで、ちょっと偏りはあるかもしれませんが…
ちょっと長いんで、興味深そうなコメントだけ抜き出してみました。

motocuatro-marc-dani.jpg


★スペイン『Motocuatro.com』サイトがマルク・マルケス処罰について、専門家の意見調査を行なった。

ホセ・G・マロート(モトチクリズモ誌 モトGP特派員)
「処罰の必要なし。良くあるレース事故で、不幸にもケーブルが切れたと言うこと。トラクションコントロールにそれほど重要なケーブルなら、もっとしっかりカバーすべき…それか、他のメーカー(ヤマハ&ドゥカティ)のようにダブルにすべき。」

ニコ・アバッド(Tele5放送局ディレクター、ジャーナリスト)
「マルクに処罰の必要はないと思う。レース事故でしょ。実際、ダニ(ペドロサ)が発言するまではレース・ディレクションの調査を始める気などなかった。」

エルネスト・リヴェラス(ジャーナリスト、TVE放送局の元ディレクター)
「アラゴンの件でマルクが処罰される必要はないと思う。2011年オーストラリア戦でのオーバーテイクや、2012年バルセロナ戦のポル・エスパルガロとの接触、2013年ヘレス戦のロレンソとの最終コーナーの方が酷かったと思う。
マルクのライディングがどうこうって言うなら、レース・ディレクションはもっと早くに考えてなければ!マルクはスペイン選手権時代からこうだったんだから。
マルクに2ポイント付けてセパン決勝レースを最後尾スタートなんかにしたら、史上最悪の事になるだろうね。
レース・ディレクションが安全面を慮って、最速ライダーを最後尾に配置したら…結局は逆効果になるでしょ。グリッド全体が危険に晒されてしまう…マルクのことだからトップを目指して全選手を追い抜こうとするでしょう…[後略]」

ラウル・ロモハーロ(Diario AS紙編集長)
「アラゴンでの事故に関しても、今シーズンを通しても、マルク・マルケスを処罰すべき理由は何もないと思う。アラゴンでの事は偶然が重なった結果、ペドロサのマシンが不運に見舞われたと言うこと。言い換えるなら、僕らが話題にしているのは単純な限界ギリギリのブレーキングであり…それはよく目にするもので、レースでは見せ場になっているでしょ。そのうえ今回、マルクは接触を避けようとエスケープゾーンにコースアウトしてるのだから。全体的に見て、マルクが攻撃的で危険なライダーだとは思わないね。確かに度胸があって、迷いのないライダーではある。だからこそ最高峰デビュー年で総合首位に立っているわけだし…[後略]」

ヨセフ・リュイス・メルロス(TV3のF1放送ディレクター、ジャーナリスト)
「(処罰)されるべきでしょ…本人のためにね。アラゴンでの一件はそれほど重要じゃない…あれはレース事故…当然、順位を上げていきたいと言うのは当然の事で、常識的な限度内で行なわれるがぎり処罰の対象になどならない…[中略]
ただ、マルクを中心に論議が繰り返されると言う点は熟慮すべき。1つ1つは大したことなくとも、全部合わせれば見過ごすことはできない程度の重大さが出てくる…[中略]
処罰を科す背景に第2の思惑が…タイトル争いを面白くさせようと言う思惑があるなら適切ではないだろう…[後略]」

ナディア・トロンチョーニ(El País紙の特派員)
「レース・ディレクションのハヴィエル・アロンソ氏が繰り返していた通り、審議されるとしたらアラゴンの件のみであり、私としてはペナルティなど理解できない。マルケスはミスを冒したのであって、軽率な…無責任なことをしたわけじゃない。同じような事が繰り返されているとか、常にアグレッシブだと言う事を言うなら、それは理解できます。レース・ディレクションが、今後事故が起きないように勉強させようと言うなら分かります。」

ミゲル・アンヘル・ロセリョー(TVE放送 元ディレクター、ジャーナリスト)
「処罰の必要はないと思う。かつてヘレス戦でロッシがジベルナウに接触した時も処罰はなかった…[後略]」

デヴィッド・エメットwww.Motomatters.com特派員)
「(処罰の必要は)ない。アラゴンでマルク/ダニに起きた事は普通のレース事故。マルクが若干遅くブレーキをかけ、マシンを起こさなければならなくなった…ダニに僅かに接触しながらね。マルクのミスだが、些細なミスだ。こう言うミスで処罰を受けるようなら、他にも処罰されなければならない選手らがいる…モト2・3クラスで各20名ずつ、モトGPクラスの10名はレースの度に処罰されなければ。
ダニの事故は不運だった…[中略]。ホンダはあの位置なら大したプロテクトも必要ないと思ってセンサーを配備したのだろう。ずっと大事に至らなかったから、それで大丈夫だと思ってきたのだろう。しかしマルクのお陰で、それが間違いだと言うことが分かったのだ。5ユーロ(約700円)程度のアルミニウム製カバーで防げるような事故だった。」

アルベルト・カーニGponeサイト編集長)
「処罰されるべきでしょう。限界以上の走りを良くしているわけで…それは変えなければならないんだと、はっきり分からせるために必要でしょ。アラゴンでのマルケスのミスは、これまでマルケスが関与してきた多くの事故の中の一番新しいのにすぎない。例えばシルバーストーンの転倒…クラッチローのマシン周囲にいたマーシャルらを殺しかけたのだから。
だから、処罰は必要でしょ。この場合、2ポイントが適切。しかも、このポイント制が導入されたのは事故を重ねる選手を処罰するためだったわけでしょ(大体、シルバーストーンでの処罰は軽すぎた)。
マルケスは処罰されたとしても、ライディングを変えるつもりはないと言ったとか?そんなことはないでしょう…2回目の処罰ともなれば、もっと気を配るようになるはず。馬鹿じゃないんだから…それどころか、非常に頭脳明晰なんだから。勝つのに限界を超える必要などないでしょう。」
(Source:2013年10月09日 Motocuatro.com記事より抜粋)

え〜と、私が分かる限りでは、最後のアルベルト・カーニさんはイタリア人。
デヴィッド・エメットさんがオランダ人…かな?
それ以外は、基本的にスペイン人だと思うんですが…





判決の時まで、後わずか…クリックPrego

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POSTED COMMENT

  1. mac より:

    GPone編集長のアルベルト・カーニさんのコメント「限界以上の走りを良くしているわけで…」はちょっと違うと思います。
    そのような選手が14戦中13回表彰台に上がれるはずが無い。
    1位6回、2位4回、3位3回、リタイア1回。

    フリープラクティスでは、セッティングが出ていない、コースの特性を習熟仕切れていないなどの理由で限界以上の走りになっていることはあると思います。
    それはロレンソですらアッセンでハイサイドを起こして転倒しているので、マルケスに限ったことではないです。

    シルバーストーンの件については同意しますが、それは別件として扱うべき。今回が黄旗区間中の接触であれば、2戦出場停止以上の重いペナルティを科すべきですだと思います。ちなみにオイルフラッグは、クラッチローが転倒する前から掲示されていました。

    • ogr より:

      macさん、アルベルト・カーニ氏の言う「限界」は物理的な限界のことではなくて、
      ライダーやマーシャルの安全を確保する為に許される限度のことだと思いますよ。

      今回の記事を見て感じたのですが、マルクの周りの人間はこの記事の様に
      ほぼ満場一致で彼の肩を持っているのでしょうか。
      だとすれば、やはりペナルティが必要な気がしてなりません。

      微妙な判断が求められる話ですが、いずれにせよ
      ここから当事者が教訓を得るべきなのは間違いないでしょう。
      にもかかわらず、マルクの周囲が彼の「お味方」でいっぱいの状態では
      若いマルクが正しい判断を出来なくなる恐れがあります。

      それがとても心配です。

  2. AO より:

    公聴会後、マルケス&HRCに対してペナルティ
    http://www.motogp.com/ja/news/2013/Sepang+Race+Direction+decision+Repsol+Honda

    レースディレクションは、前戦アラゴンGPの事故に関して公聴会を開き、マルケスに対して1ポイント、HRCに対して25ポイントのペナルティが科せられることを決定。HRCは今後の対策として、切断されたケーブルの保護を強化。ソフトウェアも修正した。

    どうやら、結果が出たようですね。
    私個人的には、妥当な線かと思います。
    HRCがんばれ ! !

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