ザルコに2023年レース優勝の可能性はあるのか？

『ザルコに2023年レース優勝の可能性はあるのか？』

★2023年より、ヨハン・ザルコ（32才、ドゥカティプラマック）のチームマネージャーに就任したマッシモ・ブランキーニ氏の略歴は以下のとおり。

2000年、125ccクラスでロベルト・ロカテッリを担当し、総合優勝する。
2015〜2016年、モト2クラスでザルコ選手を担当し、2年連続総合優勝する。
2021年、モト2クラスでレミー・ガードナーを担当し、総合優勝する。
2022年、モト2クラスでアウグスト・フェルナンデスを担当し、総合優勝する。

★先日、ブランキーニ氏が次のように話した。

【アウグスト・フェルナンデスについては？】
「好青年ですね…二輪レーサーとしても能力が高いです。
人間的には素晴らしいですよ。二輪レーサーとしてはピットボックス内で行われている事柄に対し、全面的に加わってきますね。
徐々に好リザルトが出てきているし、この間のル・マン決勝戦なんか凄かったじゃないですか…あれには驚きましたよ。と言っても、これまでだってレベルの高いところを見せてはいましたけどね。」

【チーフメカニックの仕事と言うのは？】
「ちょっと心理カウンセラーのような面がありますね。
技術面においては、マシン調整のための手段は豊富にあるわけで…人的な面としては、選手との関係性が違いを生み出していきますから。以前よりも、そう言う面が強くなってますね。」

【今年からザルコ選手の担当となったが…】
「（ザルコが）自分の周囲に、全面的に信用できる人間だけを置きたいと希望したからなんです。速い選手ですしね…私は信じてますよ。
これまで担当してきた選手の中では、精神面において、一、ニを争うぐらいデリケートなタイプなんですよ。技術面においては、大きく貢献できてますよね。
2016年の頃と比べると、本人の要求が細かくなっているし、プレッシャーも強く感じているようです…現在のモトGPでは全選手がそんな感じですから。
現在はベストな作業ができる状況ですよ。ヨハンはもう少しで33才なんですが、転倒事故には巻き込まれたくないと思っていて…だからこそ、序盤ラップでは緊張しまくってるんです。
自分のことも他の選手のことも考えて、必要以上のリスクを負いたくないと思ってるんですよ。だから、（レース後半になって）状況が落ち着いてくると速くなるんです。
そのせいで、日曜レースよりスプリント（短距離レース）の方が苦戦してしまうんですけどね（※ここまで獲得した66ポイントは、スプリントが8ポイントで日曜レースが58ポイント）。
グリッド前方スタートを確保すべく、予選を改善していかないとね。ヨハンの強みは、タイヤがタレてきてから違いを生み出していけることなんですよ。その一方で、特に第1ラップで苦戦してしまうんです。
私が思うに、2020年のオーストリア決勝戦でモルビデッリを巻き込んで転倒事故を起こしてしまったことが影響しているようで…おそらく、あの事故がきっかけで、『アグレッシブすぎると大変なことになりかねない』と言うことに気づいたようなんですよ。」

【ザルコ選手はレース優勝できそう？】
「もちろん。表彰台には何度も上がっているのだから、多分、1回優勝したら本人も自覚が強まると思うんですよね。
本人も待ち望んではいるが、だからと言って、夜も眠れずにいるわけじゃないですよ。
ブレーキングが強みではないんで、多分、スムーズに走れるタイプのトラックならば勝てる可能性があるでしょう…例えば、シルヴァーストーンとかね。もちろん、他にもあるし…。」

【モトGPは、2023年から新しい進行形式となっているが…】
「見ごたえあるだろうけど…レース自体はエキサイティングだけど、選手を始め、作業している側にしてみたら金曜FP1からストレスですね。
ちょっと釈然としない点もあるんで…部分的に見直してみるべきでしょう。」

（参照サイト：『Moto.it』）
（Photo：Instagram）

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